診療予約システム(時間帯予約版)」カテゴリーアーカイブ

予約制で利用する診療予約システム

コロナ対策で診療予約システムを活用する方法

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今回は、新型コロナの対応に、予約システムを活用する方法をご案内させていただきます。

新型コロナの感染拡大をうけ、当社の予約システムをご利用のクリニックの皆様から、様々な問合せをいただくようになりました。その多くは、患者様やスタッフの院内感染リスク低減のための時短・診療体制変更についてや、発熱患者の予約制限などについて、予約システムでうまく管理できないかというものです。また、予約システムは未導入であるクリニックの皆様からも、来院タイミングの分散等の観点からのお問合せが増えてきています。今回の新型コロナ対策として予約システムを活用する方法についてまとめましたので、クリニック運営の参考までにご確認ください。

1.予約制の導入による「来院タイミングの分散」

一般的な受付順番制から、予約制に運用変更することで、来院タイミングを分散させ、待合室の混雑を最小限に止めます。特に「時間帯予約制」という運用方法をとることで、各予約時間には、先生が診察できる人数の患者様しか来院されなくなるような体制を構築できます。3密を避け、患者様やスタッフの院内感染リスクを低減することが可能です。

>> 知っている医師は始めている、時間帯予約制で待ち時間を減らす方法

2.定期受診と風邪・発熱症状を時間帯で分ける

風邪症状のある患者さまは、特定に時間に予約していただくことで、症状のない患者様との時間的隔離を行うことができます。1の予約制での来院タイミングの分散に合わせて導入することとで、よりリスクの高い状況を回避することができます。例えば、発熱ありの患者様は、午前の最後の30分、午後の最初の30分に予約来院していただくなどの方法が考えられます。予約システムでは、予約取得時に「診察(発熱・咳・味覚異常あり)」を選んだら、発熱外来の時間にしか予約が取れなくするという設定が可能です。

3.発熱等の症状のある患者を予約時に特定

2.でご説明したとおり、診療予約システムを活用することで、患者さまがネット予約する際に、発熱症状等があるかどうかを予め特定することができるようになります。2.のように発熱外来の専用時間を設けない場合でも、来院前に新型コロナや他の感染症の疑いがある患者さまが特定できますので、たとえば予約来院時に優先的に診察に入っていただくことで、院内滞在時間を短くし、院内感染リスクを低減することがより簡単に行えるようになります。

それではまた、次回のエントリーで。
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キーワード: 新型コロナ対策,予約制,感染予防,感染拡大防止,補助金,助成金,支援,自治体,厚生労働省

時間帯予約制の運用を成功させるための3つのポイント

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今回は、時間帯予約制の運用を成功させるための3つのポイントについてまとめてみたいと思います。

受付順番制や予約優先制のクリニックで患者数が増え、待ち時間が異常に長くなった場合に、当社では「時間帯予約制」という運用を推奨しています。このブログの中でも何度もご紹介しているので、時間帯予約制の詳細はそちらに譲りますが、時間帯予約制は来院タイミングを分散させる効果が最も高く、受付順番制でネット予約を導入したり、予約優先制で一部を予約にするだけでは得られないメリットのある運用方法になります。

この時間帯予約制を成功させるためには、守らなければならないルールがいくつかあるのですが、今回は特に重要な3つのポイントをお伝えしたいと思います。

1. ブロック禁止
時間帯予約制に運用変更する際に、最も陥りがちなのがこのブロック禁止のルール違反です。ここで言うブロックとは、予約が入りすぎないように予約枠をブロックしようとする行為を指します。例えば下記のようなブロックしたくなる状況があるのですが、ブロックしてはいけません。

「朝や夕方は混雑するから、予約が入りすぎないようにブロックしよう」
「診察が遅れがちなので、予約をブロックしよう」
「予約なしの患者さんを待たせるのは悪いから、各時間に予約できる数を減らそう」

一見、もっともな話にも思えますが、実はこれらは根本的に間違った考え方になります。なぜならば、時間帯予約制を導入するのは、来院タイミングを分散することが目的であって、予約をブロックすることはその目的に逆行する行為だからです。

実は上記ような場合には、それぞれ適切な対処法があります。安易に予約をブロックせず、別の方法で解決することで時間帯予約制のメリットを得ることが可能になりますのでご安心ください。

2. 2列管理禁止
ここでいう2列管理というのは、いわゆる予約優先制の運用方法を意味しています。このルールを破り、時間帯予約制を運用しているように見えて、実際は予約優先制の運用をしてしまうと、時間帯予約制のメリットを享受できなくなるというこです。

まずはじめに、「予約優先制は2列管理」とはどういう意味でしょうか?それは予約優先制では「予約ありの患者」と「予約なしの患者」を区別し、それぞれ別に管理していることを指しています。すなわち、予約ありの患者は予約時間に来院してもらい優先して診ますが、予約なしの患者は受付順で予約の合間に診るというのが予約優先制の運用ということになります。

そして、このように2列管理してしまうと、順番待ちしている患者さんは「本当の順番」がわからなくなってしまいます。なぜならば、本当の順番は状況によって変わってしまうからです。これらの問題については下記のスライドショーに詳しく書いてありますのでぜひご確認ください。

■ 予約優先制の2列管理の問題はこちらのスライドでチェック!
※Google Chromeで動かない場合は、こちらをご覧ください。

時間帯予約制は、2列管理ではなく1列管理を行う運用なのですが、このポイントをしっかり意識していないと運用しているうちに2列管理の運用になってしまうことがあります。こうなると、時間帯予約制のメリットを活かせなくなってしまい、十分な効果が得られなくなってしまうのです。

補足になりますが、時間帯予約制は一見すると予約優先制に似ているので勘違いされている方も多いのです。しかし、時間帯予約制はもともと予約優先制では解決できない問題を解決するために考案した方法ですので、実はまったく違うものになります。両者を同じようなものだと混同して、予約優先制の2列管理に寄っていくような方法を取り入れてしまうと、時間帯予約制の本来の効果を得られないということになってしまうのです。

3.  ねじ込み禁止
時間帯予約制をうまくいかせるには、先生がどのぐらいのスピードで診察をしているかを把握し、最適な予約枠を作成しなくてはなりません。そして、先生の診察ペースに合った予約枠の設定ができたにも関わらず、その枠を超えるような予約や直接来院の受付をしてしまうと、当然オーバーフローすることになり、うまくいきません。これが「ねじ込み禁止」です。

例えば、

「直接来院の患者さんをあまり待たせるのは悪いから、間にねじ込んで受付してしまおう」

上記のように良かれと思って行ってしまうのですが、全体の遅れの原因になりますので、時間帯予約の運用においてはやってはいけないということになります。当然といえば当然なのですが、スタッフの方も悪気はなく、ちょっとぐらいなら大丈夫かなと思ってやってしまうことがありますので注意しなくてはなりません。

今回は、時間帯予約制をうまくいかせるための3つのポイントをまとめてみました。これらのポイントを押さえておけば、時間帯予約制への移行はスムーズに行えますので、参考にしてみてください。上記の3点をもっと詳しくご案内したツールもご用意していますので、導入の際はぜひご活用ください。

それではまた、次回のエントリーで。
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キーワード:時間帯予約制、完全予約制、予約優先制、ルール、ノウハウ、ポイント、動物病院、クリニック

診療予約システムの導入スケジュールはこうやって決める

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今回は、診療予約システムを導入を決めた際に、どのようなスケジュールで患者さんへの告知等を行っていくかについてまとめました。また、すでに利用中のシステムからの乗り換え時の段取りについても補足しましたのでご活用ください。なお、今回は大きく3つのパターンで分類をしています。これは、現在の運用が受付順番制か時間帯予約制(予約優先制等を含む)か、現在システムを利用しているか否かによる分類となります。それでは早速みてみましょう。

1. 受付順番制で新しく順番待ちのシステムを導入
現在、受付順番制を採用していて、順番待ちの診療予約システムを導入する場合は、とてもシンプルです。決めるべきポイントは下記になります。

(1)いつから順番待ちシステムでネット予約を受け付けるか
(2)患者さんにいつから告知するか

上記を決定する前に、まずは、ネット予約を公開せずに院内で運用してみることも可能です。操作に慣れた段階で、上記を決めて告知開始するだけです。

2.受付順番制から時間帯予約制に運用変更し、診療予約システムを導入
現在、受付順番制を採用していて、時間帯予約制への運用変更とともに診療予約システムを利用する場合の決めるべきポイントは下記になります。

(1)いつの予約から時間予約が可能になるのか
(2)その予約をいつから受付開始するか
(3)患者さんにいつから告知を開始するか

診療予約システム導入スケジュール

例えば、上記の図のように、翌月分の予約から時間予約を可能にし、その予約は今月の15日から受付開始、そして上記の仕組みに変わることを今月はじめから患者さんに告知開始する。というように決めればよいということになります。

ちなみに、(2)を決める際に考慮するべき点は、定期的な受診がある場合の一般的な来院サイクルです。例えば、2週間処方の場合は、(1)の日から2週間前に設定するとちょうどよいタイミングということになります。なお、定期的な受診の少ないクリニックの場合は、あまり深く考えず分かりやすい日にちを設定すればOKです。

また、(2)と(3)の日程はずらしても、同じ日でも問題ありませんが、ずらした場合は「〇月分からネット予約できるのは分かったが、まだ予約は取れない」という状況が発生します。一方で、告知期間は長いほうが患者さんに浸透しやすのは確かなので、予約受付開始前に告知していくことにもメリットがあります。告知期間を長くとる場合は、どちらかというと「予約システムの告知」よりも「受付順番制から時間帯予約制に変更することの告知」の期間を多めにとるという意味合いが強くなりますので、クリニックの状況に合わせて検討していただければOKです。

また、多くの場合は(2)でネット予約受付開始と同時に、窓口でも予約を取り始めますが、こちらも先行してはじめても何の問題もありませんので、合わせてご検討ください。

3. すでに予約制を採用していて、新しく診療予約システムを導入
※他のシステムからの移行も含む

すでに予約制を採用している場合は、前述の2.のポイントに加えて下記の2点を押さえておく必要があります。

(1)並行運用期間について
・N月分の予約は旧運用(旧システム)
・N+1月分の予約は新運用(新システム)
(2)旧システムで、すでにN+1月以降に入っている予約の移行

(1)については、患者さまには単純に「N月分は旧システム、N+1月以降は新システムで取ってください」と告知します。一方で、スタッフ側が窓口予約/電話予約を受け付ける際は、まず患者さまがいつの予約を希望しているかを確認し、対応するシステムで空きを確認する必要があります。また、当然のことですが、旧システムではN+1月以降の予約が取れない設定に、新システムではN月以前の予約が取れない設定にしておくことが必要となります。

(2)については、旧システムで数か月後の予約などを取られているケースで発生する作業です。N+1ヶ月以降の予約はすべて新システムで行いますので、2-(2)の受付開始日より前に、予約を移行してください。また、当然ですが、この作業以降はN+1月以降の予約は新システムに入れるようにしてください。

以上、予約システムを導入する際のスケジュール決定について、特に患者さまとのコミュニケーションの観点からまとめました。「診療予約2018」には60日無料お試し期間がありますので、この期間を有効活用していただきながら、導入スケジュールを決定してればと思います。

それではまた、次回のエントリーで。
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キーワード: システム変更、システム乗り換え、段取り、プランニング、ガントチャート、運用変更、注意点、留意点、問題点

動物病院で時間帯予約制がうまくいく理由

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今回は、動物病院で時間帯予約制が何故うまくいくのかをまとめてみたいと思います。まだ多くの動物病院がいわゆる受付順番制を採用されていますが、とくに混雑する動物病院や、患者さまの利便性の向上をお考えの動物病院で、時間帯予約制を導入されるケースが増えてきました。

「動物病院で診療予約システムを活用する方法」というブログにも記載したとおり、待ち時間の解決には来院タイミングの分散が必須になります。そしてその1つの方法が、時間帯予約制ということになります。時間帯予約制をとることで、予約による来院タイミングの分散をはかるとともに、患者さま側には空いている時間を選んで予約できるというメリットを提供することができます。その他にも、時間帯予約制には下記のような運用の特長があります。

・時間に幅をもたせた予約 (9:00の予約でなく、9:00~9:30の予約)
・予約がない方も排除しない仕組み (予約無しも、その場で予約をとったように受け付け)

時間帯予約制は、その他にも様々なメリットがある優れた運用方法となります。

>> 動物病院には時間帯予約制が最適

とはいうものの、動物病院で時間帯予約制は本当にうまくいくのだろうか?と思われる方も多いのではないでしょうか?例えば、予約時間が守れなかったらどうなるのか、本当にオーナーさんは予約をしてくれるのか、スタッフはうまく運用できるのかといった質問をよくいただくのも事実です。一方で、当社がご提案している多数の動物病院様で実際に待ち時間対策や利便性の向上に効果を上げ、高いご評価をいただいておりますので、ここではなぜ動物病院で時間帯予約制がうまくいくのかについてご説明をしたいと思います。

1頭あたりの診察時間が読みづらい
動物病院の特徴の1つとして、1頭あたりの診察時間が長くかつ1頭あたりの診察時間が読みづらいという点が上げられます。受付順番制で、多数の飼い主様の来院タイミングが重なり、なおかつ長くて読みづらい診察時間という要素が重なると、「5番目だけど、いつ診てもらえるかはっきりしない(そして案の定すごく待ち時間が長くなる)」という状況になってしまいます。一方で、予約制であれば一定の間隔で患者さんが来院しますので、少なくとも1つ目の不確定要素はクリアになります。また、時間が読めないとはいえ、10~30分程度の幅であることがほとんどですので、30分単位の時間帯予約制で設計することで、ある程度見通しのつく予約制を構築することが可能になります。患者さまにとっては時間指定の予約が取れる上に、大きな遅れが起こる可能性が減りますので、メリットしかありません。ですから、時間帯予約制はオーナー様に喜ばれ、うまくいくということになります。

ネット予約比率が比較的高くなる
動物病院は一般の診療所に比べて、ネット予約を利用される方の比率が高くなります。ネット予約も含め、予約比率を上げることが時間帯予約制がうまくいくキーポイントになります。なぜなら、予約比率が高いことは、来院タイミングがおのずと分散することを意味するからです。では、どうして動物病院ではネット予約比率が比較的高くなるのでしょうか?理由として考えられるのは、下記になります。

(1) そもそもペットを飼っている方は、超高齢者が少ない
内科や整形外科にかかる高齢患者さまよりも、少し若い世代やファミリー、単身者がペットを飼っているケースが多いため、ネット利用できる方が多いと考えられます。

(2) 家族が代わりにネット予約してくれるケースが多い
家族でペットを飼っているケースでは、高齢の親世代が動物を連れてくる際も、お子さん達が代理でネット予約を取っていくれることも多いようです。ペットは家族で飼っているので、予約はお子さん、連れて行くのは親世代のように役割分担をされるのかもしれません。

(3) 予約できる動物病院がまだ少ない
予約ができる動物病院はまだ少ないため、その利便性から診療圏が拡大する可能性があります。オーナーさんの考え方次第では、近くの受付順番制で待ち時間が長い動物病院と、少し距離はあるが時間指定で予約できる動物病院という比較で、後者が勝るケースがあるということになります。実際に、「診療予約2015」を導入していただいた動物病院で、「ネット予約できるという動物病院があると聞いて、少し遠いがネット予約してきた方がいる」というお声をいただいたことがあります。ネット予約ができるから選んだ動物病院であれば、次回以降もネット予約を使うのは当然の流れとなります。

以上のように、ネット予約比率が高いため、時間帯予約制のメリットが出やすくなり、うまくいくということになります。また、受付業務をされるスタッフの方からしても、ネット予約比率が高いことは大きなメリットになります。

受付専任のスタッフがいないケースがある
一般の医療機関では規模によらず必ず受付スタッフがいますが、動物病院では受付専任のスタッフがおらず、診察等の補助をするために部屋を移動しながら業務にあたるケースがあります。受付順番制では、来院タイミングが重なると受付に集中する必要があるとともに、逆に診察室の業務に集中していると受付対応ができないケースもあります。時間帯予約制では、あらかじめ来院タイミングが分散しかつ決まった時間に来院されるので、受付業務をより効率的に行うことができるようになります。

また、ネット予約比率の項目でもふれたとおり、ネット予約比率が高いことで、スタッフの予約受付・来院受付業務が少なくなります。時間帯予約制を導入すると、電話予約や次回予約といった業務が発生しますが、ネット予約比率が高いとこれらの業務量が減ります。この点でも、動物病院では時間帯予約制がフィットする1つの要因となっているように思います。

以上見てきたように、動物病院で時間帯予約制はうまくいく要素が満載です。もし、待ち時間や駐車場不足などで悩んでおられる先生がいらっしゃいましたら、ぜひお気軽にご相談ください。時間帯予約制の運用をご説明したうえで、それにそった予約システムの活用方法をご案内させていただきます。

それではまた、次回のエントリーで。
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予約制では電子カルテ・レセコン連携が必要ない理由

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今回は、診療予約システムと電子カルテ・レセコンのシステム連携について、予約制のクリニックでは必要性が非常に低い理由についてご説明させていただきます。

ここで言うシステム連携とは、それぞれのシステムで重複するような操作や処理がある場合に、一方のシステムで行った処理を、もう一方のシステムで自動的に行うようにすることです。そして、診療予約システムと電子カル・レセコン連携で最も効果が期待できるのは患者データの連動です。すなわち、どちらか一方に患者データを登録すればもう一方にも自動的に患者データが作成されて利用できるようになるという仕組みです。こうすることで、患者データを2回登録する手間が省け、効率的に運用できるということになります。

しかし、上記のメリットは予約制のクリニックでは実はほとんどありません。メリットが無いどころか、かえって手間が増えてしまうことすらあります。これはなぜでしょうか?

実は、これには患者データを作成する順序が関係してきます。予約制の業務の流れを時間順にみると予約が先、来院が後ということになります。つまり予約制においては患者データを最初につくるタイミングは予約時になります。そして、来院したときに電子カルテ/レセコン側でも患者データが必要になるという流れです。

このケースで、予約システムから電子カルテに患者データを連携してみるとどうなるでしょうか?実は予約システムに必要な患者データは「氏名の読み」「カルテ番号」ぐらいのものです。これは、予約を取るときに氏名の漢字表記や生年月日、保険証の情報をわざわざ聞いたりしないという意味です。というわけで、予約時に登録した患者データというのは、より情報が必要となる電子カルテ/レセコンにトスしたとしても全く不十分なデータとなります。もっというと、電話予約などで聞き間違いがあった場合、不完全なデータである可能性すらあります。これは正確な情報が求められる電カル・レセコンには不適切ですが、予約システムの運用においては多少不完全なデータでも問題ありません。それは紙の予約表の場合に、鉛筆で記入する際に多少間違っても運用には支障がないのと同じです。

では、連携の向きを逆にしてみたらどうでしょうか?すなわち、予約した患者が来院したときに電子カルテ/レセコンに患者データを登録し、その情報を診療予約システムにトスするということになります。この場合、予約時に作成した患者データとトスされてきた患者データが重複するということになります。1つのシステム上に同一人物の複数データがあるのは好ましくありませんので、この時点で予約システム側で何らかの作業が必要になります。例えば、一方のデータを削除する、あるいは2つのデータを統合するという作業です。これはシステムが連動したから発生する作業ですので本来は必要なかった作業になります。つまり便利だと思ってシステム連携したら、かえって面倒になったという本末転倒の状況になってしまうのです。

以上のように、こと予約制においては患者データの連動の意味がない、もしくはかえって手間が増えるということになりますので、「診療予約2015」は電カル・レセコン連動は行っていません。一方で、既存患者のデータは運用開始前に一括で取り込む機能がございますので、すべての患者データをスタッフが手入力しなくてもよい仕組みになっています。つまり運用が始まったら、新患のみ予約時に患者データを作成していただくということになります。しかも、患者さんがネットで予約をされる場合は、患者さんが者データを作成してくれますので、スタッフ側には全く手間がかかりません。これらを踏まえると、ますます診療予約システムと電子カルテ・レセプトコンピュータとの連携は意味が薄くなってくると思います。

ちなみに、他社の予約システムをご利用で「診療予約2015」に乗り換えていただいたクリニックではこんな話がありました。そのクリニックは時間帯予約制で予約システムを利用していたのですが、先生は便利だと思って電子カルテ連動のできるシステムを導入したそうです。しかし、受付スタッフはむしろ不便なので使っていなかったため、連携するために払った費用が無駄になっていたとのことです。しかも、その事実は当社の予約システムを検討するまで先生は知りませんでした。予約制におけるシステム連携の必要性について上記の説明をしたところ、「確かにそうだ」ということでご納得いただき、「診療予約2015」をご利用をいただくことになりました。

以上、予約制における電子カルテ・レセコンと診療予約システムの連携の必要性についてご説明させていただきました。実は他にもシステム連携には注意点がありますので、よろしければ「レセコン・電子カルテ連動の注意点」をご覧ください。

それではまた、次回のエントリーで。
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