クリニックのボトルネックはどこにある?

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それでは、早速はじめましょう!

今回は、クリニックの待ち時間の観点から、そのボトルネックについて書いてみたいと思います。そもそもボトルネックとは、業務フローなどの一連の処理の中で、最も処理能力が低いがゆえに全体の処理能力を制約してしまう箇所のことを言います。

まず最もシンプルな運用から考えてみましょう。それは受付→医師という2つのステップしかない場合です。この場合、受付処理は1分程度で終わりますが、医師の診察は3分以上かかるはずです。よってボトルネックは医師の診察ということになります。というわけで、患者さんが次々にやってくると受付処理を済ませて、医師の前に行列が発生します。そして、この行列が長い待ち時間を表すことになります。

では、次の場合はどうでしょうか?それは受付→検査/採血(検査技師が担当)→診察(医師)という3つのステップがある場合です。例えば眼科や糖尿病専門医などは上記のフローで行うのが一般的だと思います。これも処理速度は、受付が最も速く、次いで検査/採血、医師の診察ということがほとんどでしょう。よって、患者さんが次々にやってくると、医師の診察の前に長い行列ができ、もう1つ検査/採血を待つ短い列ができるはずです。

このように通常の医療現場では、もっとも貴重なリソースである医師がボトルネックになります。基本的にはどんなフローにも必ずボトルネックは存在するので、それ自体は問題ではありません。問題なのは、ボトルネックに合わせてそのフローに入ってくる量を調節できないことで発生する行列、すなわち待ち時間なのです。

そのため、待ち時間の問題が発生している時に、次のような解決方法はあまり意味がありません。例えば、混んでくると待合室の椅子がいっぱいになって座れなくなるので、椅子を増やすという対応です。これ自体は決して悪いことではありませんが、問題を根本的に解決することはできません。駐車場を増やすなどの対応も同じで、本当の問題である患者さんの待ち時間を減らすことはできないのです。

この問題を解決する方法の1つは、受付順番制を予約制に変えることです。予約制をとることで、ボトルネックに合わせて患者さまの来院タイミングを分散することができます。もし予約制をとるとしたら、「時間帯予約制」での運用をお勧めしますが、この件に関しては「知っている医師は始めている、時間帯予約制で待ち時間を減らす方法」にまとめましたのでそちらをご覧ください。このように単に予約制に変えるだけでも効果がありますが、予約受付業務が増えて受付スタッフに負荷がかかるため、ネット予約システムの導入を検討するのも1つの手であると思います。

さらにもう1つこの問題を解決する方法があります。それは受付順番制のまま、診療予約システムを使って来院タイミングを分散させることです。患者さんが診療予約システムで順番待ち予約をすると、自分のおよその診察開始予定時刻がわかります。「診療予約2013」では、その時刻はリアルタイムに変化し、診察が近づくと「もうすぐ診察お知らせメール」が届きます。こうすると、ネット予約の患者さんは、理論上一定の間隔で来院することになりますので、一気に受付に殺到することがなくなってきます。こうして、ボトルネックである医師の診察速度に応じて、来院タイミングが分散しますので、院内の行列=待ち時間が短縮されることになります。

以上、今回はクリニックの受付運用をボトルネックというキーワードを使いながら見てみました。待ち時間の問題が起こっている時に、本当に解決すべき問題は「来院タイミングの集中」なのです。

それではまた、次回のエントリーで。
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