診療予約システムをお探しですか?
それでは、早速はじめましょう!
今回は、診療所・病院の待ち時間に関する論文の中で、面白いデータがあったのでご紹介したいと思います。
>> 論文はこちら
※残念ながら2017年7月に論文が削除されてしまいました。
面白いデータというのは患者さんが予想する待ち時間と、患者さんが我慢できる待ち時間を調査したものです。
1. 予想する待ち時間
この調査では、予約の有無によって患者さんが予想する待ち時間が変わるかどうかを調べています。当然、予約ありのほうが無しの場合より短くなると予想するわけですが、予想する分数が結構面白いなと思います。
まず、「予約あり」についてですが、予約をしても20分以上は待つだろうと考えているという点が興味深いです。医療業界の予約というのは、患者さんから見るとこの程度の待ち時間は織り込み済みということですが、逆にいうとこれより短いと「満足」につながる可能性があるということです。
時間帯予約制をうまく運用すると、全体に大きな遅れが出ない限り、20分以上お待たせすることは稀になると思います。また、通常は予約が取れない受付順番制でも診療予約システムを導入すればネット予約が可能になり、院内待ち時間は平均で15分程度になります。これならば、ほぼ患者さんの予想より早く診察を開始することができるはずです。毎回思ったより待ち時間が短いと感じるクリニックと、予想より待たされるクリニックとでは、患者満足度に大きな差が開いてくるはずです。
またデータによると、通常は予約のできない受付順番制では、患者さんは40分程度待たなくてはならないと考えているはずです。ところが診療予約システムがあれば、予約が可能になり待ち時間も平均で15分程度となるため、劇的に印象が良くなるはずです。
2. 我慢できる待ち時間
この調査では、症状の軽重によって我慢できる待ち時間が変わるかどうかを調べています。
ここで見ておきたいのは症状が軽い患者さんの待ち時間の許容範囲です。診療所では約50分、病院で約60分ですので、この限界を越えないようにすることが不満やクレームを抑える目安になるはずです。
時間帯予約制の運用のメリットの1つは、実は待ち時間のブレが少なくなることです。この点については、予約優先制と時間帯予約制の比較の中で詳述していますので、是非確認いただければと思います。
また、受付順番制においても予約システムを導入することによって待ち時間のブレが少なくなります。当社が行った調査では、ネットで順番待ちした患者さんの待ち時間は0~28分程度に収まるのに対し、ネット順番待ちをしなかった患者さんは0~51分と患者さんによるブレが大きくなっていることが確認されました。このようにネット順番待ちをして診察開始予定が近づいたら来院するという仕組みそのものが、待ち時間を短くするとともに待ち時間のブレ幅を狭める効果を持っているのです。
今回は、患者さんの予想している待ち時間と、我慢できる待ち時間のデータを見ながら、診療予約システムや時間帯予約制の運用がどのような効果を発揮できるかを見てきました。患者さんの待ち時間や満足度向上が気になる先生がいましたら、是非、当社までご相談ください。ご連絡お待ちしております。
それではまた、次回のエントリーで。
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