レセコン・電カル連動を費用対効果で考える(予約制版)



診療予約システムをお探しですか?
それでは、早速はじめましょう!

今回は「診療予約システム」と「レセコン・電子カルテ」のシステム連動は必要かどうかについて書いてみたいと思います。

実は「診療予約2013」は、レセプトコンピュータや電子カルテとの連動・連携を行っていません。というのは、連動・連携という言葉からイメージするほどのメリットがクリニック側になく、設定等にかかる費用に比べるとその効果がとても薄いと考えているからです。診療予約システムとレセコン・電カルを連動させることによって、「入力の手間が省ける」「ボタン操作が減る」などのメリットがあると考えている方も、実際それがどのぐらいの分量なのか、また反対にデメリットは無いのかまではじっくり検討されていないように思います。そこで今回は「予約制」の運用に絞って、実際にどんなメリット・デメリットがあるのかをご覧いただきたいと思います。

連動1. 患者データの連動
診療予約システムにもレセコン・電カルにも「患者データ」が存在します。これを連携させることによって、データ入力の二度手間を回避できるのではというのが患者データ連動の趣旨です。では、実際には何がどのぐらい減るのでしょうか?

実は予約を取る際に、予約システムに最低限必要な患者データは「氏名」だけです。予約システムには「診察券番号」「生年月日」「電話番号」などを登録することはできますが、これらは必須ではありません。なぜならこれらの情報は予約システムには無くても、運用には支障がないからです。予約を取る際には「氏名」「日時」「診療内容」だけあればよく、そのうち患者データにあたるのは「氏名」だけなのです。そういうわけで、レセコン・電カルと連動するのが実際は「氏名(よみがな)」だけかもしれないのですが、これで省力化に大きな効果があるでしょうか。もしかしたら、レセコン・電カルに入っているようなすべての患者データを、予約システムにも重複登録しなくてはならないと思っていませんか?そもそもそんな必要はないのです。

次にデータ連動の方向を逆にしてみましょう。すなわち、レセコン・電子カルテに入っている既存患者の完全なデータが予約システム側にトスされるわけです。これなら診察券番号などが自動で入って便利かもしれませんね。しかし、よく考えると都度データ連動をする必要はなく、既存患者データは運用開始前に「インポート」してしまえばいいのです。「診療予約2013」は「連動・連携」はしませんが「インポート機能」は持っていますので、都度連動するよりもむしろスマートだと思います。

そうすると、連動のメリットがあり得るのは「新患」だけの話になります。しかし、新患がネットから入ってきた場合は、実は患者さんが「氏名」「生年月日」「電話番号」を登録してくれるので、スタッフが予約システムに登録する必要はありません。長くなりましたが、要するに「新患かつネット予約を使わなかった患者さん」の時だけ、「診察券番号」などの3項目のデータ連動がなされることになります。ただし繰り返しになりますが、これら3つの情報は「予約システムには無くても、運用に支障がない」データになります。よってレセコン・電カルから予約システムにトスする必要性は本質的にはありません。こうして見た時、果たしてどれぐらいのメリットを感じることができるでしょうか?

連動2. 受付処理の連動
次に、受付処理の連動を見てみましょう。受付処理の連動とは、予約システム側で受付処理を行うと、レセコン・電子カルテ側でも受付処理がなされることです。受付ボタン押下のひと手間を省くイメージですが、無いよりはあったほうがよさそうですね。しかし、そのために別の手間が増えるとしたらどうでしょうか。これも少し複雑なので、段階的にご説明させていただきます。

大前提として、この連携を行う場合には、双方の患者データを「診察券番号」などで照合して、どの受付データを処理するかシステムに判断させる必要があります。予約システムにAさんという患者データがあった場合、それがレセコン・電カルのAさんと同一人物だと判断できなければ「受付処理」の連動はできないからです。

再来の患者さんについては、連動1でみたインポート機能を用いて、予約システムとレセコン・電カルの患者データを一致させておくことができるので、問題なく連携できそうです。

しかし、新患の場合は次のような流れで処理するしかありません。すなわち、①予約時に予約システムで患者データを作成 ②来院受付時にレセコンでも患者データを作成 ③受付処理の連動をするためには両データのマッチング処理が必要 もしくは マッチングせず予約システムの患者データを削除(ともに手動) ④受付処理が連動 という流れです。③のマッチング処理orデータ削除処理は④をするために必要なのですが、そもそも連動をしなければ必要のない処理です。システム連携で手間を減らそうとしたら、なぜか一手間増えてしまいました。特に新規開業時はすべて新患なので、全員手動でマッチング処理が必要になってしまいます。

予約システム単体であれば必要なかった処理が、連携させようとしたせいで増えてしまうのなら、はじめから別々のものとして運用すればいいのではと思います。紙の予約表と、レセコン・電カルが連動?していなくてもそれぞれの運用に問題がなかったように・・・。

連動3. 完了データの連動
完了データの連動を謳っている診療予約システムがありますが、私が知る限りこれにはまったく意味がありません。完了データの連動とは、電カル側で「診察完了」処理を行うとそれが予約システム側にも反映されるという連動のことです。これは全く意味がありませんので不要だと思います。

なぜなら、予約システムには「完了」というステータスが必要ないからです。もし完了データを予約システムに反映させることで、次の患者さんを「診察開始」ステータスにするとしても、次の患者さんが一時外出などで居なかったら間違った処理になってしまいます。よって、この連動には何のメリットも無いと思います。

以上、よくある3つのシステム連動について細かく見てきました。現時点では、診療予約システムとレセコン・電子カルテの連携を前提と考えておられる医師の方も多いかもしれません。しかし、よく考えてみるとメリットといえるようなものはあまり無く、連動しようとするから余計な処理まで必要になってしまっているように見えます。そこに数十万円の費用をかけるべきなのか、今一度、費用対効果の面から検証してみることをおすすめします。

P.S. 今回は、あえてシステム連携による「セキュリティ」の問題や、連携しているシステムが止まった場合、どう運用するのかという「障害対応」の問題については触れませんでした。これらのデメリットについても、機会があればまとめてみたいと思います。

それではまた、次回のエントリーで。
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関連サイト: レセコン連動できなくても全然問題ない【前篇】
関連サイト: レセコン連動できなくても全然問題ない【後編】

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