待ち時間はモバイル表示の時代へ!

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それでは、早速はじめましょう!

前々回、「待ち時間表示の罠」というエントリーで、診療予約システムにおける待ち時間表示の重要性と、その計算の仕組みについてまとめました。今回は、そうして計算された待ち時間を、どうやって患者さんに伝えるのが良いのかについて書いてみたいと思います。

待ち時間を患者さんに伝える方法は2つあります。1つは、待合室にディスプレイを設置し「院内表示モニター」で患者さんに伝える方法、もう1つは患者さんそれぞれの「モバイル端末」に待ち時間を表示させる方法です。

一般的な常識から考えて、前者の院内表示モニターのほうがわかりやすくて便利そうな気がします。しかし私は、後者のモバイル端末による表示こそ病院・クリニックが利用すべき「待ち時間表示」の方法だと考えています。それは、モニター表示では「全体の待ち時間」はわかっても「各個人の待ち時間」がわからないこと、また、患者さんは「院内」だけでなく「外に居ても」も自分の待ち時間を知りたいはずだからです。

まず「全体の待ち時間」と「各個人の待ち時間」についてです。院内表示モニターの場合、表示させる内容はすべての患者さんに共通ものにせざるを得ません。そのため表示できる内容は限られてしまいます。オーソドックスなものは下記のような「現在の呼び出し番号」「待ち人数」「待ち時間」だと思います。患者さんはこれを見て、自分の番号が何番目だから、何分待ちだと個別に計算する必要があります。もちろん無いより良いですが、「患者さんの目線で、よく考えられている仕組み」だとは言えないと思います。

院内パネルでの待ち時間表示

また当然ですが、院内モニターは院内でしか見られません。一度外出してしまうと患者さんにはリアルタイムで状況がわからないため、受付で呼び出されたのに不在だったり、早く戻ってきすぎて結局院内で長時間待ったりすることになります。一方、患者さんが持ち運ぶモバイル端末に表示させることができれば、患者さんが自分が知りたいタイミングで、自分自身の待ち時間をリアルタイムで知ることができます。さらに「もうすぐ診察お知らせメール」の仕組みと併用することで、患者さんに「これは便利だ!」と感動すらしていただけると思います。

患者さんの目線から補足するとすれば、以下のようにも言えます。すなわち、病院・クリニックでの30~60分の待ちはよくあることなので、患者さんは予定時刻までは外出したい、家で待機していたいと考えているのです。理想的には「できれば診察直前にクリニックに入る(戻る)」というのが患者さんが本当に望んでいることなのです。

院内パネルだけでは、この本当の気持ちに応えることができません。また、もし患者さんがモバイル端末で確認してクリニックに直前に戻ってこれる仕組みがあるとしたら、戻ってきた時に院内ディスプレイに表示されているのは「もう自分に必要のない情報」ということになります。なぜなら、すぐ呼び出されるのはわかっているのですから・・・。

今回ご紹介した考え方は、残念ながら診療予約の世界ではまだメジャーでありません。やはり多くの方が一番に思いつく待ち順の表示方法は、銀行や役所などで見慣れているディスプレイ方式でしょう。しかし、ほとんどの患者さんが携帯電話を持ち歩くこの時代「待ち順・待ち時間のモバイル表示」は、こうならざるを得ないトレンドになると私は考えています。

10年前はまだしも、これからは「モバイルで個人が待ち時間を確認できる仕組み」が大きな柱としてあり、それを院内モニターが補完する(もしくは無くても問題ない)時代がくると思います。患者さん目線で、クリニックをより良くしたいとお考えの開業医の皆さまに、ぜひ一度考えていただきたい内容です。

それではまた、次回のエントリーで。
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