診療予約システムをお探しですか?
それでは、早速はじめましょう!
今回は、診療予約システムと電子カルテ・レセコンのシステム連携について、予約制のクリニックでは必要性が非常に低い理由についてご説明させていただきます。
ここで言うシステム連携とは、それぞれのシステムで重複するような操作や処理がある場合に、一方のシステムで行った処理を、もう一方のシステムで自動的に行うようにすることです。そして、診療予約システムと電子カル・レセコン連携で最も効果が期待できるのは患者データの連動です。すなわち、どちらか一方に患者データを登録すればもう一方にも自動的に患者データが作成されて利用できるようになるという仕組みです。こうすることで、患者データを2回登録する手間が省け、効率的に運用できるということになります。
しかし、上記のメリットは予約制のクリニックでは実はほとんどありません。メリットが無いどころか、かえって手間が増えてしまうことすらあります。これはなぜでしょうか?
実は、これには患者データを作成する順序が関係してきます。予約制の業務の流れを時間順にみると予約が先、来院が後ということになります。つまり予約制においては患者データを最初につくるタイミングは予約時になります。そして、来院したときに電子カルテ/レセコン側でも患者データが必要になるという流れです。
このケースで、予約システムから電子カルテに患者データを連携してみるとどうなるでしょうか?実は予約システムに必要な患者データは「氏名の読み」「カルテ番号」ぐらいのものです。これは、予約を取るときに氏名の漢字表記や生年月日、保険証の情報をわざわざ聞いたりしないという意味です。というわけで、予約時に登録した患者データというのは、より情報が必要となる電子カルテ/レセコンにトスしたとしても全く不十分なデータとなります。もっというと、電話予約などで聞き間違いがあった場合、不完全なデータである可能性すらあります。これは正確な情報が求められる電カル・レセコンには不適切ですが、予約システムの運用においては多少不完全なデータでも問題ありません。それは紙の予約表の場合に、鉛筆で記入する際に多少間違っても運用には支障がないのと同じです。
では、連携の向きを逆にしてみたらどうでしょうか?すなわち、予約した患者が来院したときに電子カルテ/レセコンに患者データを登録し、その情報を診療予約システムにトスするということになります。この場合、予約時に作成した患者データとトスされてきた患者データが重複するということになります。1つのシステム上に同一人物の複数データがあるのは好ましくありませんので、この時点で予約システム側で何らかの作業が必要になります。例えば、一方のデータを削除する、あるいは2つのデータを統合するという作業です。これはシステムが連動したから発生する作業ですので本来は必要なかった作業になります。つまり便利だと思ってシステム連携したら、かえって面倒になったという本末転倒の状況になってしまうのです。
以上のように、こと予約制においては患者データの連動の意味がない、もしくはかえって手間が増えるということになりますので、「診療予約2015」は電カル・レセコン連動は行っていません。一方で、既存患者のデータは運用開始前に一括で取り込む機能がございますので、すべての患者データをスタッフが手入力しなくてもよい仕組みになっています。つまり運用が始まったら、新患のみ予約時に患者データを作成していただくということになります。しかも、患者さんがネットで予約をされる場合は、患者さんが者データを作成してくれますので、スタッフ側には全く手間がかかりません。これらを踏まえると、ますます診療予約システムと電子カルテ・レセプトコンピュータとの連携は意味が薄くなってくると思います。
ちなみに、他社の予約システムをご利用で「診療予約2015」に乗り換えていただいたクリニックではこんな話がありました。そのクリニックは時間帯予約制で予約システムを利用していたのですが、先生は便利だと思って電子カルテ連動のできるシステムを導入したそうです。しかし、受付スタッフはむしろ不便なので使っていなかったため、連携するために払った費用が無駄になっていたとのことです。しかも、その事実は当社の予約システムを検討するまで先生は知りませんでした。予約制におけるシステム連携の必要性について上記の説明をしたところ、「確かにそうだ」ということでご納得いただき、「診療予約2015」をご利用をいただくことになりました。
以上、予約制における電子カルテ・レセコンと診療予約システムの連携の必要性についてご説明させていただきました。実は他にもシステム連携には注意点がありますので、よろしければ「レセコン・電子カルテ連動の注意点」をご覧ください。
それではまた、次回のエントリーで。
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