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待ち時間と診療予約システムについて

クリニックを予約制にすると患者さんが減る?

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今回は、「予約制にすると患者さんが減ってしまうのではないか?」という疑問について、実際の事例を交えながら回答したいと思います。

もともと受付順番制をとられていたクリニックで、時間帯予約制に運用を変える場合によくある質問が「予約制にすると患者さんが減ってしまうのではないか?」というものです。確かに運用変更を検討するような、大混雑しているクリニックの場合は、こういった懸念を抱かれるかもしれません。今まで自身のキャパシティオーバー気味に診てきたのが、混雑や待ち時間問題の解決のためにキャパシティを守るように運用を変更するのですから、心配されるのも無理はありません。

しかし、実際は患者さんの数が増えることはあっても、減ることはないということが、当社の診療予約システムをご利用いただいているクリニックの事例から明らかになってきました。

なぜ減らないのか、なぜ増えることすらあるのかについては、あくまで仮説ですが、下記にまとめましたのでご確認ください。

予約制にしても患者さんが減らない理由
受付順番制から時間帯予約制に変更する場合に考えがちなのは、「すべてが予約になる」ということですが、もちろんそんなことにはなりません。もし、すべてが予約になると考えてしまうと、万一予約が埋まらない=患者が減るということになってしまいます。

しかし、いくら予約は便利で待ち時間が短くなるといっても、患者さんの中には「予約するのは面倒」と思う方や「そもそも予約制だと知らなかった」という方が一定数います。また、予約をしていなかったり、当日の予約枠が空いていなくても、直接来院すれば診てもらえるというのが時間帯予約制のいいところですので、どうしてもその日に診てもらいたい患者さんは、従来どおり直接来院されます。以上の理由から、予約なしの直接来院は、決してなくなることはありません。

単純化すると、受付順番制のときに100名来院されていたのが、予約制にすると事前予約50名+直接来院50名になるだけの話で、そのクリニックに通っている患者さんの母集団が変わらないかぎり患者さんが減るということはないのです。一方、患者さんの数は減りませんが、予約の患者さんは来院タイミングが分散しますので、不必要に混雑しにくくなるというのが時間帯予約のメリットということになります。

予約制にすると患者さんが増える理由
時間帯予約制に変更された際に、むしろ患者さんは増えましたとおっしゃるクリニックがあります。私どもも、理論的には増える可能性があるなと思っていましたが、実際に経過観察をしてみて効果が実証されてきたため、事例として書くことができるようになりました。

患者さんが増える理由は単純で、前よりクリニックが便利になったからだと思います。時間帯予約制に変更し、ネット予約ができるようになると下記のメリットが次々に現れます。

・24時間ネット予約ができる (便利)
・空いている日時を自分で選ぶことができる (自由)
・来院タイミングが分散し、待合室や駐車場が混まなくなる (快適)
・院内待ち時間が短くなる (短縮)
・受付業務がスムーズになりスタッフに余裕が出てくる (安定)

これらのメリットが患者さんの目に見えるかたちで実現されるため、クリニックが便利になったという印象を確実に与えることができるのです。

一方、従来の受付順番制の場合では、朝極端に混んでいたので、別のクリニックに行ってしまったとか、いつも待たされるので別のクリニックにスイッチした、ということが現実として起こりえます。

今まで先生には見えなかった機会損失が無くなるだけですが、実質上は患者が増えるということになります。もちろん、新患の方も「他のクリニックより便利だ」と感じれば、かかりつけ医として選んでいただける可能性も増えます。これらの結果として、時間帯予約制にすることで患者数が増えるということが起こるのです。

もう1つの理由は、予約制にすると診察効率が上がるということです。これも実際に先生から言われたことなのですが、受付順番制で診察しているときの頭の中と、時間帯予約制で診察しているときの頭の中の構造が変化することによって診察効率が上がるというのです。すなわち、受付順番制では「順番にやってくる患者さんを次々に診る」という考えになりがちですが、時間帯予約制にすると「30分に5名のペースで診ないといけない」という考えに変わります。つまり、受付順番制では時間の切れ目を意識する機会が少ないのですが、時間帯予約制にすると単位時間あたりの診察数を意識せざるを得ないので診察にメリハリがつき効率が上がると考えられます。結果として、患者さんを診られるキャパシティが増えるため、患者さんが増える可能性が高まるのです。

以上、受付順番制から時間帯予約制に変更した場合に、患者さんの数がどうなるのかについてまとめてみました。時間帯予約制への移行の際は、是非当社にお問い合わせください。

それではまた、次回のエントリーで。
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受付順番制のクリニックで起こる悪循環

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今回は、受付順番制のクリニックで起こる典型的な悪循環を紹介します。

受付順番制の利点は、仕組みがシンプルなため患者さんも受け入れやすく、スタッフの運用も簡単なことがあげられます。常に門戸を開いている状態と言えますので、地域に密着する診療所としてはひとつの理想形でもあります。

一方で、受付順番制には避けては通れない問題があります。それは、待ち時間が極端に長くなることがあるということです。人気のクリニックになると、朝の時点で10~15人待ちということも起こってくるため、1時間以上待つ場合もめずらしくありません。

このような状況が慢性化する原因は、もちろん患者さんの絶対数が増えたことですが、さらに患者さんの心理的側面が状況を悪化させる要因になっていることもあります。

というのは、患者さんの心理として次のような状況が考えられるからです。まず大前提として、患者さんは「受付順番制だから、とにかくクリニックに行くしかない」という状況におかれています。そのため、多くの患者さんが受付開始とともにクリニックに来院するため、朝一番、午後一番に来院が集中することになり、待合室が混雑し待ち時間が長くなります。

患者さんが一度この状況を経験すると、次回からは「あのクリニックは待ち時間が長いから、できるだけ早く行って順番を取らなければ」という心理が働きます。この結果、朝一番、午後一番に益々来院タイミングが偏ることになり、待ち時間が長くなってしまいます。そして、一旦この状況に陥ってしまうと、受付順番制を続ける限り問題の解決は難しくなり、同じ状況が慢性的に起こるようになります。これが、人気クリニックで起こる典型的な悪循環です。

人気クリニックで起こる典型的な悪循環

クリニックからすると、患者さんが朝早く並んでくれたからといって、患者さんの絶対数が増えるわけではありませんのでプラスになることは何もなく、ただ患者さんの待ち時間が増えるだけということになります。また、待ち時間があまりにも長いとクレームになることや、受付スタッフが説明に追われてストレスを感じるなどの悪影響も出てきます。こうなった場合は、このまま受付順番制をとっている限り問題は解決できませんので、新しい仕組みに変える必要があるのです。

1つの方法は、受付順番制のまま「順番待ち予約システム」を導入して、来院しなくても順番待ちができるようにしてあげることです。そしてもう1つの方法が、受付順番制をやめて、「時間帯予約制」に移行することです。

前者は、受付スタッフの負荷を増やさないというメリットがありますが、ネット予約比率の高くなる小児科・皮膚科でないと十分に効果を実感できないかもしれません。というのは、ネット予約を使えない方は、相変わらず直接来院するしかないため、院内待ち時間を短縮できないからです。

後者は、受付スタッフの方が予約受付業務を行う必要があるため、前者よりも負担が増えるというデメリットがありますが、ネット予約を使えない方も予約さえしておけば朝並ぶ必要がなくなるため、すべての患者さんにメリットが生まれます。こちらは、患者さんの年齢層等によらず効果を実感していただけると思いますので、最終的にはこのかたちがベストだと思います。

以上、人気クリニックで起こる典型的な悪循環とその解決方法をご紹介させていただきました。受付順番制でこのような状況になってしまった場合は、ぜひ当社までご相談ください。

それではまた、次回のエントリーで。
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キーワード: 順番とり、順番取り、待ち順制、来院順、順番予約、駐車場、解決方法、採用、業者、コンサル

動物病院で診療予約システムを活用する方法

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今回は、最近増えてきている動物病院での診療予約システムの活用について書いてみたいと思います。

動物病院の受付方法は、ほとんどが受付順番制です。とある獣医師の先生は、「一次診療は門戸を広くしておく必要があるので、患者さんが来院された際に予約制ですとは言いづらいのです。」とおっしゃっていました。確かに、そういう面もあるのかもしれません。一方で、受付順番制というのは来院タイミングが集中してしまうと、待ち時間が異常に長くなり、飼い主・ペットの両方に負担になってしまうことが多々あります。また、このような状況に陥ると、駐車場が足りなくなったり、待合室が混んだりしてサービスが良くないクリニックだと思われる可能性すら出てきます。

診療予約システムを検討される動物病院の多くが、上記のような問題を抱えており、医業だけでなく獣医の世界でも、診療予約システムがお役に立てるようになったと最近実感するようになりました。

受付順番制で診療予約システムを導入する場合は、「診療予約2015」の「順番待ち版」をご利用いただくことになります。このシステムによって、飼い主の皆さんは自宅からネットで順番待ちができるようになり、診察順が近づいたら来院することで院内待ち時間を最小化することができるようになります。結果として、来院タイミングが分散し、駐車場や待合室の不足といった問題も緩和されるようになります。

また、受付順番制をやめ「時間帯予約制」に運用自体をかえることで、来院タイミングを分散させ、待ち時間の問題を解決するという選択肢もあります。この場合は、「診療予約2015」の「時間帯予約版」をご利用いただくことになります。実は、予約システムを使わなくても、時間帯予約制に運用を変えることによって問題を解決することができてしまいます。というのは、電話予約や次回予約を取るようにすれば、自ずと来院タイミングを分散することができるからです。

一方で、受付順番制から予約制への運用変更には、1つのハードルがあります。それは、今まで受け付けていなかった予約を誰が受付するのか?という問題です。規模にもよりますが、動物病院には受付専門のスタッフがいないことも珍しくありません。小規模な動物病院においては、動物看護師やアシスタントのメンバーが診療補助業務と兼務していることが多く、常に受付でスタンバイしているわけでないことが一般的です。そしてこの状況で予約制に移行しようとすると、次回予約や電話予約業務の負担が重くなってしまうことがあります。そこで、診療予約システムを導入し患者さんをネット予約に誘導すれば、予約受付業務の負荷を抑制しながら予約制への移行をスムーズにすることができるのです。つまりこのケースでは、診療予約システムは予約制への運用変更をサポートする補助ツールとして活用するということになります。

慢性的に混雑している動物病院の場合、受付順番制のまま予約システムを利用するよりも、思い切って時間帯予約制への移行をされたほうが良いと思います。というのは、いくらネット予約ができるようになったとしても、患者さんの利用率が100%になることはないからです。つまり、受付順番制においては、ネット予約をした方は待ち時間が劇的に短縮されますが、ネット予約をしていない方は従来どおりの待ち時間のままという問題が残ってしまうのです。

一方、予約制にすれば、それ自体が来院時刻の分散につながりますので、ネット予約であるかないかにかかわらず、患者さんに待ち時間短縮の効果を感じていただくことができます。というわけで、慢性的に混雑する人気の動物病院においては、一気に予約制を導入することが待ち時間や駐車場不足の問題解決の近道だと思います。次のインタビューは、まさに予約制に変えることで問題を解決することに成功された動物病院の例になります。

実際の例:
新桐生駅前動物病院 「予約制にした1日目で効果を実感。導入して本当によかったです。」

ぜひ、診療予約システムを活用して、飼い主やペットに負荷の少ない、便利な動物病院を目指してみてください!

それではまた、次回のエントリーで。
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関連記事:クリニック受付運用の5つのパターン
関連記事:診療予約システムのネット予約率を上げる方法

参考記事:動物病院の診療予約システム

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クリニックで業務負荷を増やさずに待ち時間を減らす方法

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今回は、受付の業務を増やさずに待ち時間を減らす方法について書いてみたいと思います。

クリニックの待ち時間を短くする方法は、いくつかありますが、最もシンプルな方法は受付順番制から時間帯予約制に変更するというものです。受付順番制では、来院患者数や来院時間の偏りが必ず生じるため、局地的に待ち時間が長くなることがあります。これを解消するには、単位時間あたりの来院数を平準化する必要があるため、予約制に切り替えるという考え方です。

【事例】 受付順番制から時間帯予約制への運用変更 (小倉台福田医院様)

ところが、受付順番制から予約制に変更しようとすると、受付スタッフに「予約受付」という追加業務が発生します。すなわち、既存の来院受付業務や会計業務に加えて、予約電話・次回予約の受付業務が増えるということになります。しかし、やりようによっては受付スタッフの業務負荷を必要最小限に抑えながら、予約制に移行することも可能です。その方法とは「予約はネット予約に限定する」という方法です。

実際に、予約はネット予約に限定(電話予約は受け付けない)という旨をホームページに掲載されて運用されているクリニックも増えてきおり、とくにネット予約利用率が高い小児科や皮膚科などでこのスタイルを採用されるケースが多いようです。また、予約はネットに限定することによって、益々ネット利用率が高くなるという好循環が生まれることも珍しくありません。

一方で、予約をネットのみに限定してしまうと、「ネット予約ができない患者さまが不満を感じないだろうか?」と思われるかもしれません、しかし、よく考えると、ネット予約できる患者さまが便利になっただけで、直接来院する患者さまが損するようになったわけではないことに気づきます。ネット予約ができない、あるいは利用しない患者さまは、今までどおり直接来院してもらって順番待ちしてもらえばよいだけで、それらの患者さんにとっては実質的には何の変化もないのです。一方で、1つだけ工夫が必要なのは、各時間帯に直接来院患者用の枠を確保しておくということです。逆にこれさえしておけば、朝からずっと予約でいっぱいということがなくなり、予約ができないことによる不公平感は生まれにくくなります。

また、時間帯予約制にすると、ネット予約しない患者さまにも次のようなメリットが生まれます。それは、来院時に診察開始の目安時間がお知らせできるようになるということです。

時間帯予約制においては、予約者と直接来院の患者さんを同じ予約表で管理するため、いわゆる予約優先制(予約者と直接来院の患者さんを別々に管理し、予約者の合間に直接来院の患者を診ていくスタイル)で必ず発生する「直接来院の患者さんはいつ診察できるか流動的でわからない」ということがありません。なぜなら、直接来院の患者さんも来院した時点で、何時の予約枠の何番目に入ったかわかるようになるからです。イメージとしては、直接来院してその場で空いている予約枠に予約を取ったように運用するということになります。そうすれば、予約優先制で発生する「直接来院患者の順番の流動性」は無くなり、「あなたは、10:00の回の2番目」のように明確に伝えることができるようになります。もちろん、その時点で予約枠がいっぱいだった場合は、長時間待ってもらうことになりますが、これは受付順番制でも同じことです。両者の違いは、目安時間をきちんと伝えられるか否かという点なのです。

以上のように、受付順番制から時間帯予約制に変更し、なおかつ予約はネットに限定することによって、受付スタッフの負荷を大きく増やすことなく待ち時間の短縮が可能になります。また、待ち時間の目安も伝えやすくなるので、患者数が増えてきて患者さんにもスタッフにもストレスが溜まっている場合は、非常に効果的な解決方法になると思います。

小児科や皮膚科ほどネット予約率の高くない診療科目でも、ネット公開枠の工夫などによって、十分に効果を実感していただけると思いますので、待ち時間の問題でお悩みの先生がいらっしゃいましたら、お気軽にご相談いただければと思います。

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関連記事: 待ち時間対策のために予約システムができること
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時間帯予約制で細かい工夫が必要なケース

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今回は、時間帯予約制を採用した際に検討すべき細かい工夫について見てみたいと思います。

時間帯予約制を運用をする場合の基本ルールの1つに、患者さんが来院したらその時点で順番を固定するというものがあります。これは時間帯予約制において待ち時間の問題を解消するためにキモになる考え方なのですが、実はこのルールどおりにやると、かえって全体の待ち時間が長くなったり、診療が予定通り進まなくなるケースが2種類あるのです。このケースでは少し工夫が必要になりますのでまとめてみたいと思います。

まず1つ目は、患者ごとの診察時間が明らかに違う場合です。ここで言っている「明らかに違う」というのは、受付の時点で長短がはっきりしているという意味です。例えば、3分で終わる予防接種などと、必ず10分かかるMRIの結果説明などは、事前にかかる時間が明らかに違うといえるでしょう。

この場合に、同じ時間帯に予防接種のAさんとMRI結果説明のBさんが予約していたとしましょう。時間帯予約制の基本ルールでは、A、Bのうち先に来院受付した方を先に診るという運用をします。しかし、よく考えると、A→Bの順に診たほうが、B→Aの順に診るより「全体の」待ち時間は短くなります。

例えば両者が同時に来院したとして、A→Bの順に診れば、Aさんは待ち時間0分、Bさんは待ち時間3分ということになります。一方、逆順に診た場合は、Aさんは待ち時間10分、Bさんは待ち時間0分となります。要するに、全体の待ち時間(患者ののべ待ち時間)は、前者のほうが7分短くなるということになります。いま、2名でシミュレーションしたので、大した違いに見えないかもしれませんが、A=3分,B=3分,C=10分とすると、最小で9分、最大で23分となるように、後続のすべての患者さんに10分分の待ち時間が積みあがっていくため実は馬鹿にできません。

このようなケースではイレギュラー対応で、時間のかかる患者さんをできるだけ後に診察したほうが、全体の待ち時間を減らすことができます。

2つ目は、診察時間は同じ内容でも、次の診療内容に影響があるケースです。例えば皮膚科で、Aさんは診察=5分、Bさんは診察=5分の後で別のスタッフによる30分のレーザー処置といったケースが考えられます。

この場合、レーザー処置は機材や部屋の都合から、予約制をとるはずです。そのため、予定の時刻までに医師が事前診察を終えなくてはならないということになります。よって、時間帯予約制のルールどおりに来院順に診察してしまうと、予定の時刻にレーザー処置ができないということがあり得ます。このケースでは、同じ診察でもAさんよりも、Bさんを優先して診察する必要がありますし、もっというと同じ診察でもBさんは時間帯予約ではなく、時間をきっちり指定した予約にしたほうが良いということになります。

以上、時間帯予約制をとる場合で、細かい工夫が必要な場合についてまとめてみました。時間帯予約制の運用で疑問点などあれば、何なりとご質問いただければと思います。

それではまた、次回のエントリーで。
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関連記事: 知っている医師は始めている、時間帯予約制で待ち時間を減らす方法

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