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待ち時間と診療予約システムについて

予約システム導入時の立会いで感じたこと ~小児科クリニック~

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先日、足立区にある小児科クリニックにて「診療予約2013」を導入していただきました。「診療予約2013」の稼働開始日に現場で立ち会うことは稀なのですが、今回はご希望があったので稼働当日にご訪問させていただき、操作や運用のサポートさせていただきました。今回はその際に感じたことを書いてみたいと思います。

そのクリニックはまもなく開業1年になる小児科・内科クリニックです。予約システムは混んでいる小児科で利用したいとのことで、受付順番制の診療予約システムを導入していただきました。

改めて驚いたのが、ネットで順番予約をされた患者さんの院内待ち時間の短さです。当然、院内待ち時間を短くするためのシステムなので短くなるに決まっているのですが、目の前で見ると劇的に違うので新鮮な驚きを感じました。

数字で言うと、ネット予約の患者さんは0~10分で診察室に呼ばれたのですが、普通に来院した患者さんは45~70分ほど待っていました。数字でもわかるのですが、実際に目の前で見ると圧倒的な違いがあり、0分の患者さんに限っては受付を済ました瞬間に案内されていたので、すごくスムーズに感じられたと思います。初日ということもありネット予約率は15%ぐらいでしたが、利用者の皆さんの表情を見てみて、これはきっと喜んでくれているだろうという実感を得ることができました。ちなみに翌日はネット予約率が30%になっていて、早くも患者さんに浸透してきていることが数字でも確認できました。

また、はじめてネット予約が入った際には、受付スタッフの方もビックリしたと同時に楽しそうにされていたのも印象的でした。運用開始前は、予約システムを導入し今までの運用を変えることに不安を感じておられるようでしたが、目の前でネット予約が入り、患者さんの院内待ち時間が如実に変化するのを目の当たりにして、受付スタッフの方々が予約システムに抱いていた漠然とした不安がかなり払拭されたように思いました。

とくに感じたのは、ネット予約率が上がると、受付スタッフの仕事が楽になるということを実感してもらえたことです。例えば、ネット予約が入りだすと受付が混む可能性が低くなるという点です。これは、ネット順番待ちをした患者さんは自分の順番が近づくまで来院しないため、来院タイミングが分散するという現象によるものです。この点は、口頭で説明しても何となくしかわかってもらえないことが多いのですが、実際使ってみると自ずと理解してもらえるんだなということが分かりました。

また、待ち時間が長くなると患者さんから「あと何分ぐらいですか?」「結構待ってるんですけど・・・」のように聞かれることがあります。今回の立会いでも3名の患者さんが、スタッフの方に確認していました。受付スタッフの方も、お待たしているのがわかっていて説明をしなくてはならないので、ストレスを感じる仕事の1つだと思います。しかし、診療予約システムを利用してくれる患者さんが増えれば、院内待ち時間も減りますし、そもそも患者さんが自分で待ち時間を確認できるようになります。受付スタッフの方も実際に運用している中で、この点にも気づいたようで、以後患者さんに予約システムの利用を積極的にPRされていました。こうなると、すべてがうまく回りはじめますので、立会いが終わる頃には全く運用に不安のない状態になっていました。

以上、今回の立会いで改めて感じたこと、新しく気づいたことなどをまとめてみました。こうやってまた1軒「診療予約2013」をご利用いただけるクリニックが増え、患者さんが喜んでいるのを目の前で見られて本当に良かったです。

それではまた、次回のエントリーで。
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キーワード: 診療予約システム,小児科予約システム,サポート,導入,立会い,研修,スタッフ

予約優先制からの運用変更が難しい理由

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今回は、クリニックの受付け運用方法の1つである「予約優先制」がうまくいかなくなってきた場合の話を書いてみたいと思います。

「予約優先制のクリニックで待ち時間が長くなるメカニズム」でも紹介したとおり、予約優先制というのは混んでない場合はうまくいくのですが、ある一定の患者数を超えてくると機能不全に陥ってしまいます。そうなると、予約なしの患者さんの待ち時間が異常に長くなったり、目安時間を伝えられなくなったりという問題が発生し、時にはクレームになってしまうこともあります。

この問題が起こる原因は、予約優先制の運用では患者さんの順番が定まらないことなのですが、この点は次のスライドに詳述してありますので、ご興味があればご覧ください。

■ 予約優先制の問題の本質はこちらのスライドでチェック!

さて、このように問題が発生するようになってしまった場合に、予約システムの導入を検討されることがありますが、予約優先制のままでシステムを導入しても根本的な問題の解決にはなりません。なぜなら問題の本質は、予約優先制という運用そのものに内在しているからです。

当社では、このような問題を抱えている先生には、「時間帯予約制」への運用変更をお勧めしています。しかし、時間帯予約制への移行にはいくつかのハードルがあります。以下に詳しく見てみましょう。

1. 予約優先という善意との決別

ちょっと仰々しい表現ですが、時間帯予約制の運用を行ううえで「予約優先」という概念を一切とっぱらう必要があります。これが難しいのは、そもそも予約優先という考え方自体が先生や受付スタッフの善意から来ているからです。「時間を決めて予約しているのだから、時間を守らなければならない。」「予約しているのだから、予約なしの患者さんより優先すべきだ」という気持ちはごもっともで、私も共感します。

一方で、予約優先制で問題が起こるのは、予約を優先するために「患者さんの順番が定まらない」からなのです。よって、完全に時間帯予約制に移行するためには、「予約優先」という運用を止める必要があるのですが、もともと善意で行っているものなので、なかなか止めることが難しいのです。

これが、時間帯予約制に運用変更する際に越えるべきハードルの1つになります。

2. 予約比率を増やすことへの抵抗感

予約優先制を運用しているクリニックの予約比率は、総じてあまり高くありません。イメージとしては各時間に予約が少しずつ入っていて、その間にたくさんの予約なし患者さんを診療するとうかたちになっていることが多いです。というのは、予約を優先しようとすると必然的に予約数を制限せざるを得ないからです。

一方で時間帯予約に移行しそのメリットをすべて活かすには、予約比率を上げる必要があります。というのは、時間帯予約のメリットの1つは、患者さんの来院タイミングを平準化することだからです。予約優先制のように、予約比率が低く当日の飛び込み来院が多いと、来院タイミングが偏った際に待ち時間が異常に長くなってしまいます。予約比率が上げられれば、患者さんは予約時間に分散して来院する可能性が高まりますので、この問題を緩和してくれます。

ところが予約比率を上げるということは、受付スタッフの予約業務が増えることを意味します。次回予約にしろ電話予約にしろ、予約比率を増やすことは業務負荷がかかります。よって、いくら患者さんのために予約運用を変えようとしても、重い腰が上がらないということになってしまいます。

以上のように予約優先制を止め、時間帯予約制に移行するには2つのハードルがあるのですが、これを解決するために診療予約システムができることがあります。これについては前回のエントリーにまとめましたので、是非読んでみてください。

それではまた、次回のエントリーで。
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キーワード: 予約優先制,予約制,予約システム,順番待ち,受付順番制

予約優先制からの運用変更と診療予約システム

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今回は予約優先制のクリニックが「時間帯予約制」に運用変更する際に予約システムがはたす役割について書いてみたいと思います。

1. 予約優先制をやめるために診療予約システムができること

予約優先制から時間帯予約制に移行するには、予約優先という考え方を捨てなくてはなりません。仕組みだけ時間帯予約制の運用に変えても、予約優先という考え方が残ってしまっては、残念ながら問題の根本的な解決ができないのです。なぜなら、予約優先という考え方が残ってしまうと、結局患者さんの待ち順が固定されないため、予約優先制で必ず発生する問題を消すことができないからです。

これを解決するには、同じ時間帯の枠に受付けた患者さんは、受付順に順番を固定してしまう必要があります。

例えば、下記のようなケースを考えてみましょう。

・30分ごとに5名の枠で予約を取っているクリニック
・9:00に5名予約が埋まっている。
・9:30に予約が1名いる。

この場合、時間帯予約制の運用では9:10に予約なしの患者さんが来院すると、10:00の枠に受付を行います。10:00の枠には予約者がいますが、当然まだ来院していませんので、さきほどの予約なしの患者さんが10:00の時間帯の1番目として順番を付与してしまいます。

予約者はもしかしたらキャンセルになるかもしれませんし、いつ来るかもわかりません。一方、予約なしの患者さんはもう来院していますので、診察することが確定しているわけです。よって、時間帯予約制では、予約なしの患者さんも来院時点で順番を確定してしまうのです。これは、予約なしの患者さんが来院して10:00の空枠に予約を入れたと考えればよく、それであれば順番が1番目でも何の問題もないはずです。前提として、時間帯予約制は9:30~10:00の予約というように時間に幅のある予約として患者に案内する必要がありますが、これさえクリアしておけば予約者を優先する必要はありません。

そこで「診療予約2013」では、同じ時間帯の患者さんは来院順に待ち順が付与されるようになっています。このおかげで予約の有無にかかわらず、待ち順が固定されることになります。この仕組みによって、予約を優先するために順番が固定できないという予約優先制の問題をクリアすることができるようになっているのです。

2. 予約比率を高めるために診療予約システムができること

時間帯予約制のメリットである来院時刻の平準化のためには、予約比率を高めることが必要です。なぜなら予約比率が低いままだと、患者さんは混む時間帯に集中して来院してしまうかもしれないからです。一方で、予約比率を高めると、そのぶん予約受付業務が増えてしまいます。そのため、現在のスタッフ数を変えずに予約比率を上げていくためは、スタッフの協力を仰がなければなりません。

しかし、診療予約システムでネット予約を活用すれば、スタッフの負荷を最小限にして予約比率を上げていくことができます。患者さんは「電話予約」「次回予約」「ネット予約」「直接来院」の4つのパターンで来院されることになりますので、ネット予約比率を上げることでスタッフの負荷を下げることができます。ネット予約の比率は診療科目などによって違いますが、30~70%ぐらいになります。また、次回予約は従来どおりですので負荷が増えるということはありません。さらに、直接来院は必ず一定数残りますので、残りが電話予約になります。うまくいけば、電話予約の比率は10%以下に抑えられます。これであれば、あまり負荷をかけずに予約比率を上げられるのではないでしょうか。

今回は、予約優先制から時間帯予約制に運用変更する際に、診療予約システムができることについてまとめてみました。もし、予約優先制で待ち時間の問題が発生し、クレームが起こっているようであれば、是非時間帯予約制への移行をご検討ください。「診療予約2013 時間帯予約版」は時間帯予約制の運用のためにつくられた予約システムですので、きっとお役に立てるはずです。

それではまた、次回のエントリーで。
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関連記事: 予約優先制のクリニックで待ち時間が長くなるメカニズム
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キーワード: 予約優先制,当日順番待ち,事前予約,業務フロー,制度変更

クリニック受付運用の5つのパターン

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今回は、病院・クリニックの受付運用のパターンについてまとめてみたいと思います。次の5つがクリニックの受付方法の5大パターンになります。

1. 受付順番制 (順番予約なし)
2. 受付順番制 (順番予約あり)
3. 予約制   (事前予約制・完全予約制・時間指定予約制)
4. 予約優先制
5. 時間帯予約制

それでは、それぞれの内容とメリット・デメリットなどを順に説明していきます。

1. 受付順番制 (順番予約なし)
最もシンプルな受付の運用方法です。予約はとらずに当日の受付順番で診察を行います。受付スタッフの業務量は最少となりますが、ある時間帯に患者さんが集中すると待ち時間が長くなってしまいます。患者さんの来院タイミングは誰もコントロールできませんので、突然混み合って待ち時間が長くなり、クレームが発生してしまうことがあります。

2. 受付順番制 (順番予約あり)
1のデメリットを克服するために、順番予約をできるようにしたのがこの運用方法です。予約受付の方法は、特に関西エリアで見られる「電話で順番待ち予約」という方法と、診療予約システムによる「ネット順番待ち」や「電話自動応答で順番待ち予約」という方法があります。

いずれの方法でも、スタッフは電話応対業務やシステムへの入力といった業務が増えてしまいます。一方で、患者さんは自宅や外出先から順番予約ができるので、院内待ち時間が減ります。また、診療予約システムを使えば、待ち時間を見える化したり「もうすぐ診察お知らせメール」が送信されますので患者さんにさらなるメリットを感じていただけるようになります。

3. 予約制 (事前予約制・完全予約制・時間指定予約制)
事前に予約をとった患者さんだけ受付けするのが予約制です。その意味を強調するために完全予約制と呼ばれることもあります。また、順番予約ではないことを明確にするために時間指定予約制と呼ばれることもあります。

予約制では、患者さんは予約がないと診てもらえないかわりに、予約時間に診察を開始してもらえるということになります。これによって待ち時間の問題はほぼ解決できるはずです。とはいえ、日本では精神科などを除いて完全予約制をとる病院・クリニックはあまりありません。アメリカでは100%完全予約制だそうですが、これは様々な制度・慣習の違いによるもので、日本ではごく一部のクリニックが行っているのが現状です。

クリニックから見たときの予約制のメリットの1つは、患者さんの分散・平準化です。これは、日による分散と、1日の時間帯による分散の両方があります。予約制では、次回予約の際に混んでない日や時間帯を案内することによって、来院数を平準化することができます。また、ネット予約では患者さん自らが空いている時間帯を選びますので、自然と分散することになります。

もし受付順番制のクリニックで日による患者数の増減が激しい場合は、予約制にすることによって患者数の偏りをある程度コントロールすることができるようになります。この効果は、次に紹介する予約優先制・時間帯予約制においても期待できます。

4. 予約優先制
予約優先制とは、予約を受付ける一方で、当日は予約なしの患者さんも受け入れる運用方法です。そして、予約者はできるだけ予約時間に診察を行い、予約なしの患者さんはその合間に受付順に診察を行うことになります。

予約可能な病院・クリニックの多くがこの方法をとっていますが、「予約優先制のクリニックで待ち時間が長くなるメカニズム」にも書いたように、予約優先制には混んでくると必ず起こる問題があります。患者さんが増えてきてこの段階まできたら、当社では次に紹介する時間帯予約制への移行をお勧めしています。もちろん、最初から時間帯予約制をとっても良いと思います。

5. 時間帯予約制
時間帯予約制とは、予約優先制の問題を解決するための運用方法です。基本的には予約優先制と同じに見えますが、「必ずしも予約を優先しないこと」によって予約優先制の問題を解決します。また、時間帯予約という言葉が表すように、9:00~9:30の予約というように時間に幅のある予約であることを徹底することによって、よりクレームの起こりにくい運用となっています。

予約優先制の問題点と、時間帯予約制の運用の概要は、下記のスライドショーでご確認いただけます。

以上、病院・クリニックの受付運用方法について5つのパターンをまとめてみました。より効率的な受付業務、より患者さまの満足度を高める受付方法を模索している先生がいらっしゃいましたら、参考にしてみてください。予約システムに限らず受付運用にお悩みの場合は、お気軽にお問合せください。

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関連記事: 予約優先制って何?
関連記事: 順番待ちと予約制どっちがいい?

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診察効率の向上策としての時間帯予約制のすすめ

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今回は病院・クリニックにおける診察効率の向上策として、時間帯予約制をおすすめする理由について書いてみたいと思います。

クリニックの受付方法には大きくわけて「受付順番制」と「予約制」の2つがあります。予約制の多くはいわゆる「予約優先制」と呼ばれるもので、予約を受付ける一方、当日直接来院した方はその合間に受付順に診察していくというスタイルです。この予約優先制については混んでくると必ずおこる問題があるため、当社ではあまりおすすめしていません。

この問題については、「予約優先制のクリニックで待ち時間が長くなるメカニズム」というエントリーに記載させていただきましたので、ご確認いただければと思います。

というわけで、予約制をとるなら予約優先制ではなく時間帯予約制を採用することをおすすめしており、これによって予約優先制で発生してしまう長い待ち時間やクレームを抑制できるようなります。

しかし時間帯予約制のメリットは待ち時間対策やクレーム抑制になることだけではありません。実は時間帯予約制を採ると診療効率が上がることがあるのです。

時間帯予約制が予約優先制と決定的に違うのは、すべての患者さんを「診療枠」で管理するという点です。予約優先制では予約者は予約表で管理しますが、予約なしの患者さんは順番だけ管理して、予約表では管理しないことがほとんどです。イメージとしては「予約表」と「予約なしの順番待ちの列」が別々に存在しており、それぞれを管理している状態です。一方、時間帯予約制では、予約なしの患者さんも同じ予約表の「診療枠」で一元管理していきます。

このように時間帯予約制では、あらかじめ単位時間あたりの診療枠数を決めておき、そこに患者さんを受付けて管理するということになります。例えば、30分に5枠の診療枠と決めた場合、予約者も予約なしの患者さんもこの枠で一元管理します。この仕組みによって、30分に5名のペースを守らなければ診察に遅れが出るということが明確になるため、そのペースを維持しようとする意識付けがしやすくなります。

逆に、予約優先制が診療効率を確保しにくいのは、単位時間あたりに対応すべき患者数を把握しづらいからです。なぜなら先生の頭の中では患者さんが数珠つなぎに並んでいて、とにかく目の前にいる患者さんの診察を行うというふうに認識せざるを得ないからです。このように、患者さんが数珠つなぎになっていると、切れ目がないため「単位時間あたりに対応すべき人数」という意識をもち辛くなります。一方、時間帯予約制においては診療枠での一元管理が重要なポイントであるため、この点を意識せずには運用ができないということになります。

私の知る限り、1診で1日に100名以上の患者さまを診察するクリニックでは、受付順番制でも予約優先制でもなく時間帯予約制をとっています。これは、他の方法だと待ち時間が異常に長くなることがあるため、時間帯予約制をとらざるを得なかったという面もあるでしょう。しかし逆に考えると、時間帯予約制の「診療枠」の概念を導入することによって効率性を向上させ、100名以上も受け入れが可能になったとも言えます。

時間帯予約制にはこの他にもたくさんのメリットがありますので、受付順番制や予約優先制がうまくいかなくなってきた場合は、是非導入を検討してみてください。

時間帯予約制の詳しい説明はこちらのスライドショーでご確認いただけます。

それではまた、次回のエントリーで。
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