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予約優先制からの運用変更と診療予約システム

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今回は予約優先制のクリニックが「時間帯予約制」に運用変更する際に予約システムがはたす役割について書いてみたいと思います。

1. 予約優先制をやめるために診療予約システムができること

予約優先制から時間帯予約制に移行するには、予約優先という考え方を捨てなくてはなりません。仕組みだけ時間帯予約制の運用に変えても、予約優先という考え方が残ってしまっては、残念ながら問題の根本的な解決ができないのです。なぜなら、予約優先という考え方が残ってしまうと、結局患者さんの待ち順が固定されないため、予約優先制で必ず発生する問題を消すことができないからです。

これを解決するには、同じ時間帯の枠に受付けた患者さんは、受付順に順番を固定してしまう必要があります。

例えば、下記のようなケースを考えてみましょう。

・30分ごとに5名の枠で予約を取っているクリニック
・9:00に5名予約が埋まっている。
・9:30に予約が1名いる。

この場合、時間帯予約制の運用では9:10に予約なしの患者さんが来院すると、10:00の枠に受付を行います。10:00の枠には予約者がいますが、当然まだ来院していませんので、さきほどの予約なしの患者さんが10:00の時間帯の1番目として順番を付与してしまいます。

予約者はもしかしたらキャンセルになるかもしれませんし、いつ来るかもわかりません。一方、予約なしの患者さんはもう来院していますので、診察することが確定しているわけです。よって、時間帯予約制では、予約なしの患者さんも来院時点で順番を確定してしまうのです。これは、予約なしの患者さんが来院して10:00の空枠に予約を入れたと考えればよく、それであれば順番が1番目でも何の問題もないはずです。前提として、時間帯予約制は9:30~10:00の予約というように時間に幅のある予約として患者に案内する必要がありますが、これさえクリアしておけば予約者を優先する必要はありません。

そこで「診療予約2013」では、同じ時間帯の患者さんは来院順に待ち順が付与されるようになっています。このおかげで予約の有無にかかわらず、待ち順が固定されることになります。この仕組みによって、予約を優先するために順番が固定できないという予約優先制の問題をクリアすることができるようになっているのです。

2. 予約比率を高めるために診療予約システムができること

時間帯予約制のメリットである来院時刻の平準化のためには、予約比率を高めることが必要です。なぜなら予約比率が低いままだと、患者さんは混む時間帯に集中して来院してしまうかもしれないからです。一方で、予約比率を高めると、そのぶん予約受付業務が増えてしまいます。そのため、現在のスタッフ数を変えずに予約比率を上げていくためは、スタッフの協力を仰がなければなりません。

しかし、診療予約システムでネット予約を活用すれば、スタッフの負荷を最小限にして予約比率を上げていくことができます。患者さんは「電話予約」「次回予約」「ネット予約」「直接来院」の4つのパターンで来院されることになりますので、ネット予約比率を上げることでスタッフの負荷を下げることができます。ネット予約の比率は診療科目などによって違いますが、30~70%ぐらいになります。また、次回予約は従来どおりですので負荷が増えるということはありません。さらに、直接来院は必ず一定数残りますので、残りが電話予約になります。うまくいけば、電話予約の比率は10%以下に抑えられます。これであれば、あまり負荷をかけずに予約比率を上げられるのではないでしょうか。

今回は、予約優先制から時間帯予約制に運用変更する際に、診療予約システムができることについてまとめてみました。もし、予約優先制で待ち時間の問題が発生し、クレームが起こっているようであれば、是非時間帯予約制への移行をご検討ください。「診療予約2013 時間帯予約版」は時間帯予約制の運用のためにつくられた予約システムですので、きっとお役に立てるはずです。

それではまた、次回のエントリーで。
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関連記事: 予約優先制のクリニックで待ち時間が長くなるメカニズム
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関連記事: 診察効率の向上策としての時間帯予約制のすすめ

キーワード: 予約優先制,当日順番待ち,事前予約,業務フロー,制度変更

クリニック受付運用の5つのパターン

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今回は、病院・クリニックの受付運用のパターンについてまとめてみたいと思います。次の5つがクリニックの受付方法の5大パターンになります。

1. 受付順番制 (順番予約なし)
2. 受付順番制 (順番予約あり)
3. 予約制   (事前予約制・完全予約制・時間指定予約制)
4. 予約優先制
5. 時間帯予約制

それでは、それぞれの内容とメリット・デメリットなどを順に説明していきます。

1. 受付順番制 (順番予約なし)
最もシンプルな受付の運用方法です。予約はとらずに当日の受付順番で診察を行います。受付スタッフの業務量は最少となりますが、ある時間帯に患者さんが集中すると待ち時間が長くなってしまいます。患者さんの来院タイミングは誰もコントロールできませんので、突然混み合って待ち時間が長くなり、クレームが発生してしまうことがあります。

2. 受付順番制 (順番予約あり)
1のデメリットを克服するために、順番予約をできるようにしたのがこの運用方法です。予約受付の方法は、特に関西エリアで見られる「電話で順番待ち予約」という方法と、診療予約システムによる「ネット順番待ち」や「電話自動応答で順番待ち予約」という方法があります。

いずれの方法でも、スタッフは電話応対業務やシステムへの入力といった業務が増えてしまいます。一方で、患者さんは自宅や外出先から順番予約ができるので、院内待ち時間が減ります。また、診療予約システムを使えば、待ち時間を見える化したり「もうすぐ診察お知らせメール」が送信されますので患者さんにさらなるメリットを感じていただけるようになります。

3. 予約制 (事前予約制・完全予約制・時間指定予約制)
事前に予約をとった患者さんだけ受付けするのが予約制です。その意味を強調するために完全予約制と呼ばれることもあります。また、順番予約ではないことを明確にするために時間指定予約制と呼ばれることもあります。

予約制では、患者さんは予約がないと診てもらえないかわりに、予約時間に診察を開始してもらえるということになります。これによって待ち時間の問題はほぼ解決できるはずです。とはいえ、日本では精神科などを除いて完全予約制をとる病院・クリニックはあまりありません。アメリカでは100%完全予約制だそうですが、これは様々な制度・慣習の違いによるもので、日本ではごく一部のクリニックが行っているのが現状です。

クリニックから見たときの予約制のメリットの1つは、患者さんの分散・平準化です。これは、日による分散と、1日の時間帯による分散の両方があります。予約制では、次回予約の際に混んでない日や時間帯を案内することによって、来院数を平準化することができます。また、ネット予約では患者さん自らが空いている時間帯を選びますので、自然と分散することになります。

もし受付順番制のクリニックで日による患者数の増減が激しい場合は、予約制にすることによって患者数の偏りをある程度コントロールすることができるようになります。この効果は、次に紹介する予約優先制・時間帯予約制においても期待できます。

4. 予約優先制
予約優先制とは、予約を受付ける一方で、当日は予約なしの患者さんも受け入れる運用方法です。そして、予約者はできるだけ予約時間に診察を行い、予約なしの患者さんはその合間に受付順に診察を行うことになります。

予約可能な病院・クリニックの多くがこの方法をとっていますが、「予約優先制のクリニックで待ち時間が長くなるメカニズム」にも書いたように、予約優先制には混んでくると必ず起こる問題があります。患者さんが増えてきてこの段階まできたら、当社では次に紹介する時間帯予約制への移行をお勧めしています。もちろん、最初から時間帯予約制をとっても良いと思います。

5. 時間帯予約制
時間帯予約制とは、予約優先制の問題を解決するための運用方法です。基本的には予約優先制と同じに見えますが、「必ずしも予約を優先しないこと」によって予約優先制の問題を解決します。また、時間帯予約という言葉が表すように、9:00~9:30の予約というように時間に幅のある予約であることを徹底することによって、よりクレームの起こりにくい運用となっています。

予約優先制の問題点と、時間帯予約制の運用の概要は、下記のスライドショーでご確認いただけます。

以上、病院・クリニックの受付運用方法について5つのパターンをまとめてみました。より効率的な受付業務、より患者さまの満足度を高める受付方法を模索している先生がいらっしゃいましたら、参考にしてみてください。予約システムに限らず受付運用にお悩みの場合は、お気軽にお問合せください。

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関連記事: 予約優先制って何?
関連記事: 順番待ちと予約制どっちがいい?

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新患のネット予約を取るといたずらが増えるって本当?

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診療予約システムのご提案をしていると、「新患のネット予約ができるということは、誰でも予約できるってことですよね。いたずらの予約が入ったりしませんか?」と聞かれることがあります。今回はこの話についてご説明したいと思います。

診療予約システムには2種類あり、新患のネット予約が可能なものと、再診しかネット予約できないものがあります。「診療予約2013」は前者にあたる予約システムであり、新患のネット予約を受付けるかどうか設定で選ぶことができます。

再診しかネット予約できないシステムの会社の方が、上記の先生のように「新患のネット予約はいたずらされるから危険です。」と説明されることがあるようですが、これは半分正解で半分間違っています。それは何故でしょうか?

実は「診療予約2013」は新患のネット予約ができても、いたずらすることは困難な仕組みになっています。だからこそ、新患ネット予約の可否を選べるようになっているのです。一方で、再診しかネット予約できないシステムの場合は、そもそも容易にいたずらできる仕組みなので、残念ながら再診の方に限定せざるを得ないということなのです。

その仕組みの違いとは、患者さんの使う予約システムが「マイページ型」かどうかということです。

「診療予約2013」はマイページ型の診療予約システムのため、利用する際に簡単な登録をしてもらいます。その際に、必ずメールアドレスを取得しますのでいたずらを抑止することができるのです。つまり実際に存在するメールアドレスでないと利用登録できないため、安易にいたずらができない仕組みだということです。

一方でマイページ型でない診療予約システムには、こうしたいたずらを防ぐ仕組みがなく、新患の予約を許してしまうと問題が起こる可能性が格段に上がります。要するに診察券番号のない患者さんが予約できるということなので、誰でも適当に予約を入れることができてしまいます。そして、この問題を防ぐためにネット予約は再診に限定せざるを得ないのであって、新患のネット予約そのものが悪いわけではないのです。

診療予約システムを利用することのメリットの1つは、受付時間外に予約が取れたり(予約制)、自宅に居ながらにしてネットで順番待ち(受付順番制)できることです。当然、新患にもこのメリットを提供したほうが、クリニックとしての機会損失が少なくなるため、予約システムの導入価値は高まります。また、患者さんから見てもクリニックの利便性が高くなります。これらの理由から、せっかく診療予約システムを導入するのであれば、新患のネット予約は是非やるべきだと思います。

ちなみに「診療予約2013」を利用しているクリニックの80%が、新患のネット予約を利用しています。この数字が表しているように、できるなら使いたいというクリニックが多数派を占めているのです。

以上見てきたように、便利なネット予約を再診だけに限定しなくてはならないのは大変もったいないことだと思います。是非、患者さんにもクリニックにもメリットのある「新患のネット予約」ができる予約システムを選んでいただきたいと思います。

それではまた、次回のエントリーで。
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キーワード: 新患,ネット予約,不正,悪戯,悪意,いじわる,嫌がらせ,架空,予約システム,新規

診療予約システムとセキュリティ

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診療予約システムを選ぶ基準の1つにセキュリティの問題があります。今回はこのセキュリティの問題をサーバの仕組みの観点からご説明したいと思います。

診療予約システムには2種類あり、院内サーバを設置する方法と外部サーバを利用する方法があります。院内サーバは文字通り院内にサーバを設置してデータを保存していき、パソコンにインストールしたソフトウェアでシステムを稼働することになります。

一方、外部サーバの利用というのは所謂ASPと呼ばれるもので、診療予約システムを提供する企業が管理するサーバにデータを保存していき、パソコンのブラウザなどでシステムを稼働することになります。

院内サーバとASPのどちらがセキュリティが高いかというのはよく話題にあがる話です。どちらにもメリット・デメリットがありますが、いずれにしてもどちらが心理的に安心かということではなく、リスクの高さで判断すべきです。「院内サーバは家の金庫、ASPは銀行」という例え話があり、なかなか面白い表現だとは思いますが、実はこれだけではどちらが良いか判断できません。というのは手元に置いておくほうが安心と思う人もいれば、銀行のほうが安心だという人もいるので、単に好き嫌いの話になってしまうからです。そうではなくて、どちらのリスクが高いかは数字で示す必要があるはずです。

そこで次のデータをご覧ください。

情報流失の原因円グラフ

▲漏えい原因比率(NPO日本ネットワークセキュリティ被害調査ワーキンググループによる2012年調査)

実はサーバのセキュリティを考えるうえで重要なポイントとなる情報漏えいの原因は、内部利用者の人為的なミスや悪意や不正によるものがほとんどなのです(95.2%)。逆に外部からの不正アクセスというのは1.2%しかありません。よって院内サーバを設置するということは、この内部利用者が起こすリスクを取るということになり、外部サーバを利用することはこのリスクを回避できるということになります。

また、不正アクセスについてはどちらの方法をとってもリスクはありますが、クリニックが設置する常時監視されていないサーバと、専門企業が設置し常時管理されているサーバとどちらのセキュリティが高いかはご説明するまでもありません。この部分はまさに「家の金庫と銀行」の例が言い得て妙だと思います。

当社はASPの仕組みで「診療予約2013」を提供していますが、これは何となくそうしたのでも好き嫌いで決めたのでもありません。上記の理由を鑑みたうえで、よりセキュリティの高い仕組みを提供するためにこの方法を採用したのです。

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ネットでは予約してほしくない診療メニューはどうする?

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今回は診療予約システムでネット予約を開始する際によくある質問について書いてみたいと思います。

その質問とは「患者さんがネットでは予約できないけど、電話で予約することはできる診療メニューがあるのですが、どうすればいいですか?」というものです。

あっさり考えると、ネット予約できないのだから、ネットに表示しなければいいではないかと思うかもしれません。しかしそれでは、その診療メニューを受診できることまでわからなくなってしまいます。

例えば、たくさんある予防接種や注射のメニューの中で、シナジスだけはネット予約ではなく、お電話で予約してもらいたいとします。確かにシナジスを表示させなければネット予約は入りませんが、このクリニックでシナジス注射をしてもらえること自体も同様にわからなくなります。

このようなケースにおいては、メニューは表示されているけど電話で予約してくださいという旨を明示することが、本当の解決策となります。

そこで「診療予約2013」には、診療メニューに「ネットに表示するが、電話マークが付いていてネット予約はできない」という設定をすることができます。この設定によって、上記のようなニーズを満たすことができるようになっています。

この電話予約に誘導する仕組みは、その診療メニューの在庫管理などの問題や受診すべき時期や組み合わせなどを考慮すべき場合などに有効です。単純に非表示にするのではなく、患者さんがはっきりわかるかたちで表示しておき、電話予約に誘導することで、患者さんもクリニックも便利に予約システムを使うことができるのです。

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