診療予約システム(順番待ち版)」カテゴリーアーカイブ

順番待ち制で利用する診療予約システム

増患・集患と診療予約システム

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今回は、クリニックの増患・集患に診療予約システムは貢献できるのかという点について書いてみたいと思います。

ご存知のとおり、医療機関は広告に関する規制があります。かなり緩和されてきましたので、以前ほどではないですが、やはり積極的にPRするのが難しい業界であることは間違いありません。最大のPRの機会である新規開業時にある程度の集患ができなければ、新患を取る手段が限られてくるため、思った以上の苦戦をしてしまうこともあり得ます。一方で、開業時にはあまり集患がうまくいかなかった場合でも、医師の評判やその後の地道なPRで患者さんが患者さんを呼び、増患に成功するクリニックも存在します。

診療予約システムが集患、増患に役立つかどうかというのは難しい質問ですが、明らかに下記のようなメリットがあると思います。

1. 予約制の場合
24時間予約受付ができるので、他のクリニックが電話に出れない夜間や休診日にも患者さんが予約をしてくれる可能性があります。「今、予約ができる」ということは患者さんにとって病院・クリニックを選ぶ理由の1つになります。これは、新規集患についてもそうですし、既存患者に選び続けてもらうためにも一定の効果があるでしょう。

2. 順番待ち制の場合
診療予約システムを導入し、ネット順番待ちができるようになると「院内待ち時間」が格段に減ります。
ネットで順番待ちされる方は、システムがおしえてくれる診察開始予定時刻の5~15分ぐらい前に来院されることが多いです。一方、予約システムを導入しているクリニックでも直接来院される患者さんは、同じ状況でも30~90分ほど待つ場合もあります。

思考実験として、まったく同じ立地にまったく同じドクターが行うクリニックが2つあって、一方は診療予約システムがあり他方は無いとした場合、患者さんはどちらを選ぶようになるでしょうか?ただシステムがあるかないかだけの違いですが、好んで後者のクリニックを選ぶ患者さんはいないでしょう。

こう考えると、患者さんへのサービスの差別化を通して、診療予約システムは集患・増患に貢献できると言ってしまってもいいのかもしれません。

また、診療圏の拡大という視点もあります。つまり、「何分待つか行ってみないとわからないクリニック」と、「ネットで後何分後に診察が受けられるかわかるクリニック」ではどちらが診療圏が広くなるかということです。例えば同じ30分待ちだとしても、前者は待合室で待たなくてはなりません。一方で後者のクリニックは、移動も含めて30分かけていけば「ちょうどいい」わけですから、10分離れていてもあらかじめ時間が読める方がよいと判断される患者さんもいるかもしれません。これまでは、患者さんにとって待ち時間は単なるアイドルタイムだったのですが、診療予約システムがある順番待ちのクリニックでは、「移動時間」に変えることができるのです。これによって、自宅からの距離が少し遠くても「時間が見える」ことで患者さんに選ばれる可能性が高まるのです。これが診療圏の拡大の視点です。

診療圏の拡大による集患・増患

以上のようなメリットを患者さんが感じることによって、診療予約システムは集患・増患に貢献できると思います。

それではまた、次回のエントリーで。
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開業と同時に診療予約システムを導入するべき理由

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今回は医院の開業と同時に診療予約システムを導入するべき理由について、一般的な導入メリットとは違った視点で書いてみたいと思います。

診療予約システムは、患者さんに便利なだけでなく、医院のスタッフにも非常に便利なものです。患者さんは24時間予約やネット順番待ちができるだけでなく、携帯で待ち時間を確認したり、「もうすぐ診察お知らせメール」を利用して院内待ち時間を減らすことができます。また、クリニックのスタッフにとっては、電話予約の応対業務が減ったり、紙の予約表ではできなかった複数箇所での予約情報の共有などもできるようになります。

開業される医師の多くはこういったメリットを理解し、医院開業に合わせて診療予約システムを検討されます。しかし最終的には、「近い将来に導入するつもりだが、開業と同時には導入しない」という意思決定をされることも多いです。確かに、開業資金の面や開業の忙しい時期にスタッフが覚えることが増えるからという理由は理解できるのですが、その後導入しようとした時のことまで想定するとあまり賢明な判断だとは言えません。それは何故でしょうか?

その理由の最たるものは、受付スタッフが「運用を変えたくなくなる」からです。

例えば、開業時には紙で予約を管理することに決めたとしましょう。日が経つにつれ、受付スタッフはより効率的に業務を進めるための様々な運用ルールを作りはじめます。紙の予約表だから必要になるルールもあれば、紙の予約表でしかできないルールもあるかもしれません。このようにスタッフは、予約表に限らず受付業務全般に関して試行錯誤し、自分たちの手で運用ルールをつくっていきます。こうして作り上げた運用方法はよく考えられているため、紙の予約表を使う上では効率的であり、また反復作業によって精度も高まっているはずです。ではこの状況で、ある日診療予約システムを導入し、予約表をデジタル化しようとするとどうなるでしょうか?たとえそれが予定どおりだとしても、多くのスタッフはあえて運用を変更する必要性を感じなくなっているはずです。もっと言うと、「自分たちが作ってうまくいっている運用を変えたくない」と無意識に思ってしまうことがあるのです。

経営者である医師は、患者さんのため、受付スタッフのためといった医院運営全体を見て診療予約システムの導入を決めます。一方で、受付スタッフはそのメリットを頭ではわかっていても、実際に自分の仕事のやり方を変えることになるので一種の拒否反応を示すことがあります。これは、開業と同時に診療予約システムを導入していれば生まれなかった問題です。

しかもこの状況の時、院長先生から見た受付業務はブラックボックス化していることも多いです。院長は医療と経営に集中しなくてはならないため、受付業務に関してはスタッフに一任していることがあるからです。現場のことは受付スタッフしかわからない状況で、診療予約システムを導入するには、現在の運用を解きほぐした上で、新しいシステムを乗せてあげる必要があります。この点に関しては、システム会社もお手伝いをさせていただきますので最終的には問題はありません。しかし、はじめから診療予約システムを入れていれば、現場のスタッフが自ずと試行錯誤して「診療予約システムを含めた運用」をつくってくれていたはずなのです。

以上の理由で、もし開業時に診療予約システムを検討するのであれば、ためらわず開業時から導入されることをおすすめします。「軌道に乗ってきてからやろう」というなんとなくの理由で導入を先送りにすると、想定していなかった意外なハードルに悩むことになるかもしれません。逆に経営者である院長先生が、「患者さんのため、受付の効率化のため、開業時から絶対にやるべきだ」という強い意志さえ示せば、スタッフはその期待に応えてくれるはずです。

また、開業後に診療予約システムを導入される際は、上記のような受付スタッフの方の心理や思いを考えたうえで、導入を進めてあげてください。1ヶ月もすればスタッフの方にも「診療予約システムを導入して良かった!」と言ってもらえると思います。

それではまた、次回のエントリーで。
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キーワード: 開業,開院,独立開業,医師開業,開業準備,診療所開業,予約システム,受付システム,メリット,事例

待ち時間の原因は患者さんの数よりも偏りにあり

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今回は、クリニック側にも患者側にも悩ましい問題となる「待ち時間」の問題について考えてみたいと思います。

診療予約システムを検討している先生にその理由を伺うと、「患者さんの数が増えてきて、待ち時間が長くなってきたから」と言われることがあります。これ自体は間違いではないのですが、厳密には患者さんの「絶対数」よりも、患者さんの「来院時刻の偏り」のほうが待ち時間の長さに大きな影響を与えます。もちろん絶対数が多いことも待ち時間に影響しますが、その影響は来院時刻の偏りの比ではありません。そして、診療予約システムはこの偏りを平準化することによって、「待ち時間」という問題を解決しようとするものなのです。

ここでは、9時から12時まで診察している順番待ち制のクリニックの場合で見てみましょう。例えば、1時間に20名の患者さんを診られる場合、午前診で合計60名の患者さんの診察が可能です。

ここからは思考実験ですが、どの患者さんも3分で診察が進んでいくとして、もし9時の受付開始と同時に60名の患者さんが一斉に来院したとしたら、患者さんののべ待ち時間は何分になるでしょうか?

最初の患者さんは0分待ちで、最後の患者さんは59名×3分=177分待ちです。患者さんののべ待ち時間を計算するとしたら、懐かしの等差数列の和ですね。計算結果は5,310分、すなわち88.5時間。のべの数字ですが、わずか3時間の間に3日以上待ったのと同じことになります。恐ろしい数字ですね。

では、もし患者さんがそれぞれ3分おきに来院したらどうでしょうか?1人目は0分、2人目は9:03来院ですぐ診察、院内待ち時間は0分ということになります。よって、患者さんののべ待ち時間は0分ということになります。要するに誰も院内では待っていない理想的な状態です。

このように、患者さんの絶対数は同じなのに、来院時間の偏りだけで想像を絶する巨大な院内待ち時間が発生してしまうのです。

当然、1名3分診療というのは現実には維持できませんので、無駄な思考実験のように思われるかもしれません。しかし実はポイントはそこではありません。この実験のポイントは「患者さんが診察開始予定時刻に来院すれば院内待ち時間は0分になる」というところにあります。そして、それを実現するのが診療予約システムなのです。

診療予約システムには「診察開始予定時刻」を計算し、それを患者さんに知らせる機能があります。そして、予定時刻に近いタイミングで来院していただくことによって、「院内待ち時間」を最小にしようとする仕組みであると言えます。よって、診察が3分で終わらなければ、診察開始予定時刻がその分遅れて計算されますので、新しい診察開始予定時刻に目がけて来院すればよく、待ち時間を最小化する仕組み自体に問題は生じないのです。

というわけで、診療予約システムの肝は「診察開始予定時刻の計算の正確さ」と「それを患者さんに知らせる方法」ということになります。これらは、過去エントリー「待ち時間表示の罠」「もうすぐ診察お知らせメール」「待ち時間はモバイル表示の時代へ!」で詳述していますので是非ご参照ください。「診療予約2013」は、システムができうる範囲で最も正確な待ち時間計算のできるシステムであり、それをリアルタイムで患者さんに伝えることができる、よく考えられたシステムであることがお分かりいただけると思います。

是非「診療予約2013」を利用して、患者さんの院内待ち時間を減らしてあげてください。弊社スタッフ一同、一生懸命サポートさせていただきます。

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関連記事: 「待ち時間」と「院内待ち時間」の分離
関連記事: クリニックの待合室と駐車場問題

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「待ち時間」と「院内待ち時間」の分離

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今回は、診療予約システムがどのように「待ち時間」という課題を解決するかについて書いてみたいと思います。

医療機関に対する不満について患者さんにアンケートを取ると、たいてい1番になるのが「待ち時間」です。ネット上にもたくさんのアンケートが公開されており、そのほとんどで圧倒的に1番の不満という結果が出ています。

患者さんがはじめて病院を選ぶ際には、その待ち時間はわからないことが多いため、まずは立地や評判などで選ぶことが多いようです。一方で、初診時に待ち時間に不満を感じてしまうと、次は別の病院・クリニックを選んでしまう可能性もあります。特に、仕事をしている方、子育てに忙しい世代などはシビアに判断するのではないでしょうか。このように、待ち時間は事前にそれを知り得ないので病院を「選ぶ」基準にはならないのですが、病院を「変える」基準になり得るという意味では大変重要な要素です。

診療予約システムはこの課題の解決に「待ち時間」と「院内待ち時間」の分離というアプローチをします。従来の病院・クリニックにおける「待ち時間」というのは受付開始から診察開始までの時間、つまり「院内待ち時間」と同義でした。一方で、診療予約システムは「待ち時間」と「院内待ち時間」を別々のものと捉え、「院内待ち時間」を短縮することによって、医療機関と患者双方の悩みであった「待ち時間」の問題を解決します。

これまで順番待ちのクリニックでは来院しないと順番を取れなかったのですが、診療予約システムを利用すると自宅からでもオンラインで順番を取れるようになります。そのため、ネットから順番待ちする際に診察開始予定が60分後だとしても、わざわざ院内で待つ必要がなくなるのです。患者さんは10分ぐらい前に院内にいればよいので、それまで自宅で待機したり、外で時間をつぶしたりしてから来院できます。この仕組みによって、順番待ちしてからの「待ち時間」は50分で、「院内待ち時間」は10分ということが可能になるのです。これが、診療予約システムによる「待ち時間」と「院内待ち時間」の分離です。

待ち時間と院内待ち時間の分離の概念図

従来の待ち時間対策というのは、イコール院内待ち時間対策のことでした。つまり、患者さんが来院した瞬間に待ち時間が発生するのですから、それを短くするにはその前の患者さん達の診察時間を短くするしかありません。よって、これまでの待ち時間対策の多くは、いかに効率よく診察するか、業務の無駄を無くすかという観点から改善が検討されてきました。

しかし、これがあまりに行きすぎると、「確かに待ち時間は改善されてきたけど、最近診察に時間をかけてくれなくなった。」となってしまい、肝心の診察の満足度にマイナス評価が出てしまいます。患者さんに喜んでもらうために待ち時間の短縮を目指したのに、そのせいで別の不満を抱かせることになっては本末転倒です。ところがこの問題は、「待ち時間=院内待ち時間」である以上避けては通れないものでした。しかし、診療予約システムを導入して「待ち時間」と「院内待ち時間」が分離されると、医療の部分では何も変えることなく自然なかたちで「院内待ち時間」を短縮することができるのです。

クリニックからしてみれば、患者さんが多いことは経営上は喜ばしいことなので、全体の「待ち時間」が長くなるのは致し方ないことです。そんなクリニックでも、診療予約システムを導入することで「待ち時間」と「院内待ち時間」を分離し「院内待ち時間」を短くすることができれば、「実際は混んでるけど、院内待ち時間は短い」という理想的な状態をつくることができるのです。

是非、「診療予約2013」をご利用いただき、患者さんの「院内待ち時間」を短縮してあげてください。

それではまた、次回のエントリーで。
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関連記事: クリニックの待合室と駐車場問題
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関連記事: 関西エリア独特?電話で順番待ちサービス。

参考記事: 順番待ち時間解消策としての予約システム
参考記事: 待ち時間対策としての時間帯予約システム

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レセコン・電カル連動を費用対効果で考える(順番待ち版)

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今回も前回に引き続き、診療予約システムとレセプトコンピュータ・電子カルテとのデータ連動について、「順番待ち制」のクリニックの場合で見てみたいと思います。

連動1. 患者データの連動
患者データの連動とは、予約システムで作成する患者さんのデータと、レセコン・電カルで作成する患者さんのデータの重複登録を避けるために、一方で作成したデータを他方にコピーするということです。前回ご説明したとおり、既存患者さんのデータは予約システム運用開始前に「一括インポート」すればよいので、この話は「新患」だけが対象となります。順番待ち制の場合、患者さんは直接来院されますので、レセコン側で患者データを作成をすると予約システムにも患者データがコピーされるというのが一般的でしょう。一見この流れで問題はないような気がします。

しかし、「ネットから順番待ちした新患」はどうでしょうか。ネットから順番待ちする新患は、「氏名」「生年月日」「連絡先」などを登録するようになっているはずです。この場合、来院されたらレセコンでも新患登録して、「A. 患者さんが登録した予約システム側のデータと紐付ける(マッチング)」か、「B. 患者さんが登録したデータは捨てる」という処理が必要になってきます。

診療予約システムとレセコン・電カル連動のマトリックス

なお、このA.B2つのパターンは、診療予約システムが患者さんのメールアドレスを取得するタイプか、そうでないかによって分れます。メアドを取るシステムの場合は、患者さんがつくった患者データの中にアドレスがあり、レセコンのデータにも共有する必要があるためマッチング処理となります。メアドを取らないシステムの場合は、スタッフがレセコンに登録する患者データを「正」として、患者さんが作成したデータは破棄することになります。

いずれにせよ、これらの処理は連動1をすることによって新たに発生してしまった処理ということになります。連動のさせ方にもよりますが、手間を省こうとしたら本来必要のなかった作業が増えてしまうことがあります。ちなみに、「診療予約2013」は約90%を占める「再診」の患者データ一括インポートに特化することによって、シンプルかつ効果的な運用を提案しています。

連動2. 受付処理の連動
受付処理の連動とは、本来は予約システムとレセコン・電カル側の両方で行う「来院受付」処理を、どちらか一方だけで済ませるための連動のことです。連動1を前提とすると、レセコンで作成した患者をレセコンで受付処理をしたら、予約システム側にも受付処理がなされるかたちになると思います。これも一見この流れで問題はないような気がします。しかしレセコン側で患者データを作成するまで、予約システム側で来院受付できないとしたらどうでしょうか?そういう仕組みだった場合、レセコンで完全な患者データを登録するまで「待ち順」は確定せず「待ち時間」の計算も始まらないはずです。

私は順番待ちの診療予約システムの存在意義の1つは「待ち時間の計算」であると考えています。この計算ができるだけ正確に行われることが、患者さんの院内待ち時間を減らし、予約システムの便利さを実感していただくための肝となるのです。予約システム単体であれば「氏名」「診察内容」さえわかれば、順番待ちの受付ができます。つまり保険証を出していただいたら10秒でエントリーが完了し、正しい待ち順・待ち時間計算が開始されることになります。一方で、レセコンへの患者データ登録は問診票などを書いてもらってからでないとできないため、その間にネットから順番待ちが入ってきたら順番は抜かされてしまいます。ネット順番待ちを導入するからには、この点は注意しないといけません。

連動3. 完了データの連動
これは前回説明したとおりですので、簡単にご説明します。電子カルテで「診察完了」処理を行ったら、会計に入るためレセコンと連動する必要はありますが、予約システムと連動する必要はありません。というのは、予約システムは順番の管理と待ち時間を計算をするものであり、その際に「診察完了」という情報は使わないからです。待ち時間を計算するのに必要なのは「診察完了」ではなく「次の患者さんが診察開始」になったという情報です。なぜなら、この方が正確な待ち時間が計算されるからです。完了データは「お会計していいよ」という情報であって、予約システム側で使うところはないはずです。そのため「診療予約2013」には「診察完了」というステータス自体存在しません。もし予約システム側にその「完了」ステータスが存在し、本当は必要ないのに毎回スタッフが押しているとしたら、そのシステムは無駄な手間のかかるシステムなのではないでしょうか。

以上見てきたとおり、順番待ち制においても診療予約システムとレセコン・電カルの連動は、想像しているほど手間が省ける仕組みではないように思います。医療システムは連携するのが当たり前だというのはレセプトコンピュータと電子カルテ間では理解できます。しかし、予約システムは一時的な「順番を管理したり」、リアルタイムで「待ち時間を計算する」ためのシステムです。これとレセコン・電カルを連動させることで、その本来の目的を果たせなくなったり、思ったほど省力化されないのであればわざわざ数十万円の費用をかけて連動する必要があるでしょうか?費用対効果も考えたうえで、ご検討をいただければと思います。

それではまた、次回のエントリーで。
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過去記事: 過去の記事一覧はこちらから

関連記事: レセコン・電カル連動を費用対効果で考える(予約制版)
関連記事: レセコン・電カル連動の注意点
関連記事: その機能、MUST?WANT?
関連記事: システムの使いやすさと柔軟性のトレードオフ

関連サイト: レセコン連動できなくても全然問題ない【前篇】
関連サイト: レセコン連動できなくても全然問題ない【後編】

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