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1年の80%は予約の受付時間外

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今回は、計算してみたら思ったよりすごかったデータをご紹介したいと思います。

クリニックの受付時間帯というのは当然クリニックごとに違います。診療予約システムのご提案をしていると、システムの設定などで利用するために様々なパターンを見ることになりますが、一般的には下記のようなものが多いと思います。

・平日 9:00~12:00/14:00~18:00
・土曜 9:00~14:00
・休診日 木曜・日曜

もちろん混んでいるクリニックですと、この時間内で終わらずに診察を長くされることはありますし、患者さんには見えませんが、医師・看護師・受付スタッフともに受付時間外にもたくさんの業務を行っています。

一方で、患者さんから見た時に、予約の電話をして受付けしてもらえる時間帯というのはかなり限られているような気がしたので、いったいどのぐらいなのだろうと思って計算してみました。

クリニック受付時間

そうすると、1週間のうち予約を受付けしてもらえる時間帯、すなわち、クリニックに電話が繋がる時間帯というのは約20%しかないことがわかりました。寝ている時間を除いたとしても27.7%しかありません。そして、この時間帯に予約の電話ができなければ、当日直接来院するか、別のクリニックに行くかということになってしまいます。

イメージ的には、35~40%ぐらいかと思っていましたが、20%というのは少し驚きました。日中働いている人はなかなか予約できないでしょうし、昼休みに電話したら受付時間外だったということもあるはずです。また、夜や寝起きに体調を崩してしまったお子さんの予約ができないというのも、よくあるシチュエーションだと思います。

しかし、診療予約システムを導入しネット予約ができるようになると、残りの80%の時間帯も予約受付ができるようになります。また24時間予約ができる上に、スタッフを増やす必要はありません。そう考えると、こと予約受付という面においては、診療予約システムというのはかなりコストパフォーマンスのよい仕組みだと言えます。それは、人材を採用するよりコストが圧倒的に低いにもかかわらず、受付可能時間を5倍にすることによって機会損失を減らせる点、また実際の受付時間帯の予約電話対応が減り、スタッフの負担も軽減できる点などの大きなメリットがあるからです。

このように利用者全員にメリットがあると同時に、利用者に余計な負担が増えないという面で、予約システムというのはとても美しい仕組みだと思います。まさに、システムにさせるべきことを、させるべき方法でさせているのが予約システムだと思うのです。

それではまた、次回のエントリーで。
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関連記事: どの診療メニューをネット予約できるようにしたらいい?
関連記事: 診療予約システムで受付スタッフの負担は増える?

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診療予約システムの使いやすさはどうやって証明する?

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今回は、診療予約システムの「使いやすさ」についてです。

システムの使いやすさというのは結局使ってみないとわからないものです。確かに、「診療予約2013」は、忙しい現場ですぐに利用してもらえるように画面のわかりやすさや操作性を一から見直してつくったシステムで、使いやすさについては自信を持っています。しかし、その使いやすさを証明するには、やはり実際に使っていただくしか方法がないと考えていました。

ところが、「診療予約2013」は圧倒的に使いやすいシステムだということを、事前に証明できることにふと気づいたのです。それは、「診療予約2013」のご利用ユーザーの90%以上が、当社による訪問レクチャー無しに利用開始してくれているという事実です。

いくら私たちが「操作性が抜群にいい」「画面がシンプルでわかりやすい」「現場の声を取り入れて開発した」と言っても、それは営業トークの域を出ません。なぜなら、これらの表現は主観的で、一方的な言葉だからです。

一方で、実際に90%以上のユーザーが、訪問レクチャーを聞かなくても自分達で操作を覚えてくださるのは、使いやすさを証明する客観的な事実と言えるのではないでしょうか。

「診療予約2013」の開発にかけた想いというエントリーにも書いたとおり、「診療予約2013」は初期費無料のSaaS型で提供するために、とても簡単な初期設定と直感的な操作ができるシステムとして開発されました。つまり、「クリニックの医師・受付スタッフの方が、自分たちで今すぐ利用開始できるシステム」というのが、そもそもの開発コンセプトだったのです。そして、そのコンセプトは十分に実現できたと考えています。例えば、下記のシステム導入事例はまさにそのことを証明してくれています。

>> やまだこどもクリニック システム導入事例
 「ひとりで導入できる簡単なソフトウェアというのは本当でした。」

本当に使いやすいシステムというのは、体系的な説明がなくても直感的に使い始められるものです。初見のユーザーの9割以上が、自分たちで触って使いこなしてしまう「診療予約2013」は、本当に使いやすい診療予約システムだと言えるのではないでしょうか。

それではまた、次回のエントリーで。
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関連記事: 直感的に使えるシステムと使えないシステム 
関連記事: 「診療予約2013」の開発にかけた想い 

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時間帯予約制をとると起こるおもしろい現象

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今回は、時間帯予約制をとっているクリニックで起こる、あるおもしろい現象についてです。

時間帯予約制とは、例えば「9:00~9:30に開始の予約」のように時間に幅をもって取っていただく予約制のことです。レストランや美容室などの一般的な予約制で9:00の予約といえば、9:00からサービスを受けられるはずですが、時間帯予約制の「9:00の予約」は複数の患者さんが取っており、その中で受付順に案内されていく仕組みになっています。よって、9:00に来院した際に順番が3番目であれば、当然9:00には診察してもらうことができません。

一般的な予約制しか経験していない患者さんにとっては、「9:00の予約って言われたから来たのに、9:25開始だった」ということで不満を感じることもあり得ます。そのため、時間帯予約制を浸透させるにはスタッフによる説明などの一定の努力が必要になります。すなわち、「当院は30分単位の時間帯予約制です。例えば、9:00の予約ではなく、9:00~9:30の時間帯の予約ということになります。」のような説明が必要になるのです。一方で、多くの患者さんが病院・クリニックでは多少待つことは前提としているので、初診時に説明すれば予約の度に説明する必要はないでしょう。

そして、この時間帯予約制の運用を続けていると、次のような面白い現象が起こり始めます。

それは、9:00の予約の患者さんが、8:50~9:20ぐらいの間に分散して来院するようになるという現象です。

皆さん9:00の予約なので、本来であれば9:00前後にいらっしゃるはずなのですが、「早く行って、1番に診てもらおう」という患者さんと、「あえて遅れて、待たずにすぐに診てもらおう」という患者さん、そして特に何も考えずに普通に来院される患者さんに徐々に分かれてくるのです。

これは、患者さんが自らの判断で「院内待ち時間を最短にする行動」を取りはじめるということではないかと私は思います。

「待ち時間の原因は患者さんの数よりも偏りにあり」のエントリーでも紹介したとおり、院内待ち時間が長くなる原因は、患者さんが同じ時間に集中してしまうことです。例えば、9:00~9:30の予約を取った患者さんが、全員9:00に来院してしまうとのべ待ち時間が一番長くなります。逆に来院時刻が分散するとそれぞれの院内待ち時間が短縮されます。このような経験と試行錯誤によって、次第に患者さんが「早い人」「普通の人」「遅い人」に分かれていき、結果的に分散して来院するようになると考えられます。

当然、時期や時間帯によって、混み具合などは変わります。しかし、患者さんがそれぞれ最適と考える来院時間を選択し、その結果うまく来院時間が分散されてくると、それぞれがその行動を変える理由がなくなってきます。例えば、「あえて遅く来院派」の患者さんが、いつもより早く来院すると偏りが生まれ、自分の待ち時間が長くなる可能性が高いからです。このようにして次第に、分散された状態が定着するようになるのではないでしょうか。

この状態になった時に面白いのは、まず「全体の院内待ち時間が最短になること」であり、もう1つは「予約制のはずなのに、まるで順番待ち制と同じに見える」いうことです。この点については、また別の機会にまとめてみたいと思います。

それではまた、次回のエントリーで。
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■ 時間帯予約制についての詳細はこちらのスライドで!

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関連記事: 予約優先制って何? 
関連記事: 待ち時間の原因は患者さんの数より偏りにあり

参考記事: 待ち時間対策としての時間帯予約システム

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予約システムの訪問サポートと遠隔サポート

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今回は診療予約システムのサポートについて書いてみたいと思います。

以前、「診療予約2013」をご提案していたとある地方のお客様に、次のように言われて導入いただけなかったことがあります。

それは、
「何かあった時のサポートが不安なので、地元の会社に決めました。」という言葉でした。

これは私のご説明不足なので大きなことは言えませんが、あえて言うとすれば「ASPのソフトウェアでは、訪問しないほうが問題解決が早いので、不安に思わなくていいですよ。」ということです。

確かに従来型のシステムであれば、訪問しないと問題が解決しない場合もあったかもしれません。それはネットにつながっていない、所謂スタンドアローンのパソコンでソフトを動かしている場合です。操作方法や設定方法のサポートであれば電話でできますが、不具合があった場合、それはお客様の独自の環境で起こっていることなので、それらも合わせて現地で確認する必要があります。またデータも院内にあるため、不具合の調査のためには訪問する必要があるはずです。

しかし、ASPのソフトはクリニックのハード環境などの影響を受けにくいため、訪問する必要性はほとんどありません。またネットを介して、全く同じ画面を見ることができますので、様々な現象の確認が現地に行かなくても可能なのです。

もし訪問しないと解決できない問題を持っているようなシステムだとすれば、それはシステムが悪いのであって、その欠点をサポートで穴埋めしているに過ぎません。もし問題があっても訪問する必要がないシステムがあるとすれば、システムの仕組みや完成度はどちらが高いと言えるでしょうか?

また、訪問サポートというのはすぐにできるかどうかわかりません。対応できるスタッフがいなければ延々と待たされることも当然あり得ます。営業トークで「訪問サポートだから安心ですよ。」と言われると、「遠隔サポートで安心ですよ。」と言われるよりも手厚い感じがしますが、その意味をよく考えてみる必要があります。

例えば、「今は行けないので、明日訪問します。それまで直りません。」と言われるのと、「今すぐ遠隔サポートで直せます。ですので訪問はしません。」と言われるのと、どちらを選ぶのがスマートな選択でしょうか?本当に必要なサポートは「問題の早期解決」であって、何となくの安心感を得ることではありません。

ちなみに「診療予約2013」はリリースして半年以上が経過しますが、「大変だ、すぐ来て直してくれ!」と言われたことはありません。システムですので問題が発生することはあっても、遠隔で内容を確認し、しっかりと問題を解決することができていると思います。

・・・と、偉そうに書いてしまいましたが、私が以上のことをあのお客様にちゃんと説明できていれば、今頃「診療予約2013」をご利用いただけていたのではないかと思い反省しています。

それではまた、次回のエントリーで。
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関連記事: ASPと診療予約システム 
関連記事: 「診療予約2013」の開発にかけた想い 

キーワード: 診療予約システム,サポート,保守,遠隔,リモート,トラブル対応,故障,スピード,改善

クリニックの受付運用に潜むボトルネック

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今回は、眼科や整形外科などで発生する、「検査の後に診察を行う」場合の運用についてです。実は、診療予約システムを使うか使わざるかにかかわらず運用の注意点がありますので、ご紹介したいと思います。

わかりやすいように、以下のような単純化された運用ケースで見てみましょう。

・どの患者さんも必ず検査のあとに、診察を行う。
・所要時間は検査3分、診察5分とする。
・検査は前の人が終わり次第、ご案内して行う。

さて、患者さんが途切れなくいらっしゃったと仮定して、60分間の状況を想像してみてください。何か問題が起こるでしょうか?

60分後には20人の方が検査を終えているはずですが、診察が終わっているのは11名だけです。では後の9人はどうなっているのでしょうか?

12人目の人は、33分経過時点で検査を開始し、36分に検査終了して診察を待っている状態です。ということは24分間待っているということになります。典型的なシチュエーションで言うと、「中待合で待たされている」状態です。

さらに少し考えてみましょう。もしかしたら12人目の患者さんが来院したのは、30分経過時点かもしれません。要するに、来院してすぐに検査に入れたのでラッキーと思ったら、中待合で24分も待ったということもあり得るのです。患者さんのモヤモヤした不満が伝わってきそうな状況です。

しかし、「待合室で待つのも、中待合室で待つのも同じだから、問題ないのではないか?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。これはおっしゃる通りですが、診療予約システムの運用が絡んでくると、その限りではないので注意が必要なのです。

というのは、このまま運用してしまうと、「もうすぐ診察お知らせメール」が送られるタイミングが適切でなくなってしまい、結局院内待ち時間が長くなってしまうからです。ここは細かいので詳細は割愛しますが、「中待合」で待つ時間を勘案してメールが送られればいいのですが、システム上は「待合室」の待ち時間しかわからないため、適切なタイミングより早くメールが送信されてしまいます。そのため、患者さんが早く来院してしまい、結果的に院内待ち時間の短縮が図れなくなくなってしまうのです。

では、どうしたらこの状況を回避できるのでしょうか。

実はこれはTOC(制約理論)の考え方の基本となるもので、「ボトルネック(ここでは診察)の前工程に、ボトルネックの処理量を超える処理をさせてしまうと、ボトルネックの前に待ちが発生する状態」そのものです。

受付運用に潜むボトルネック

この場合の解決策は、ボトルネックの前工程にボトルネックの処理量と同じ量の処理をさせることです。このケースでいうと、キャパシティとしては検査は3分に1名できますが、あえてそ5分に1名しか行わないようにするのです。一見非効率に思えますが、結局1日に診られる患者さんの数は変わりません。なぜなら全体の処理量はボトルネックの処理量によって制約されてしまうからです。これにより、中待合の渋滞が解消し、待合室での待ち時間だけを頼りにして、正しく予約システムのお知らせメールを稼働させることができるのです。

実際の運用のイメージとしては、診察が終わる度に新しく検査に入ってもらうというかたちが理想的だと思います。

当然実際の運用では、検査の時間も診察の時間もぶれますので、中待合にバッファをもたせる意味で1~2名の患者さんに待っていただくのがよいでしょう。しかし、中待合の待ち時間を最適化するためには、検査は次々に行うのではなく、ボトルネックの処理量を超えないように行う必要があるのです。

それではまた、次回のエントリーで。
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追記: 実際にはこの状況を運用で回避する方法がもう1つありますが、長くなってしまうのでまた機会があれば書いてみたいと思います。

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関連記事: 眼科で時間帯予約制をとると効率が下がる?
関連記事: 「待ち時間」と「院内待ち時間」の分離 
関連記事: クリニックの待合室と駐車場問題 

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