診療予約システムの選定ポイント」カテゴリーアーカイブ

診療予約システムの選定ポイントについて

クリニック受付運用の5つのパターン

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今回は、病院・クリニックの受付運用のパターンについてまとめてみたいと思います。次の5つがクリニックの受付方法の5大パターンになります。

1. 受付順番制 (順番予約なし)
2. 受付順番制 (順番予約あり)
3. 予約制   (事前予約制・完全予約制・時間指定予約制)
4. 予約優先制
5. 時間帯予約制

それでは、それぞれの内容とメリット・デメリットなどを順に説明していきます。

1. 受付順番制 (順番予約なし)
最もシンプルな受付の運用方法です。予約はとらずに当日の受付順番で診察を行います。受付スタッフの業務量は最少となりますが、ある時間帯に患者さんが集中すると待ち時間が長くなってしまいます。患者さんの来院タイミングは誰もコントロールできませんので、突然混み合って待ち時間が長くなり、クレームが発生してしまうことがあります。

2. 受付順番制 (順番予約あり)
1のデメリットを克服するために、順番予約をできるようにしたのがこの運用方法です。予約受付の方法は、特に関西エリアで見られる「電話で順番待ち予約」という方法と、診療予約システムによる「ネット順番待ち」や「電話自動応答で順番待ち予約」という方法があります。

いずれの方法でも、スタッフは電話応対業務やシステムへの入力といった業務が増えてしまいます。一方で、患者さんは自宅や外出先から順番予約ができるので、院内待ち時間が減ります。また、診療予約システムを使えば、待ち時間を見える化したり「もうすぐ診察お知らせメール」が送信されますので患者さんにさらなるメリットを感じていただけるようになります。

3. 予約制 (事前予約制・完全予約制・時間指定予約制)
事前に予約をとった患者さんだけ受付けするのが予約制です。その意味を強調するために完全予約制と呼ばれることもあります。また、順番予約ではないことを明確にするために時間指定予約制と呼ばれることもあります。

予約制では、患者さんは予約がないと診てもらえないかわりに、予約時間に診察を開始してもらえるということになります。これによって待ち時間の問題はほぼ解決できるはずです。とはいえ、日本では精神科などを除いて完全予約制をとる病院・クリニックはあまりありません。アメリカでは100%完全予約制だそうですが、これは様々な制度・慣習の違いによるもので、日本ではごく一部のクリニックが行っているのが現状です。

クリニックから見たときの予約制のメリットの1つは、患者さんの分散・平準化です。これは、日による分散と、1日の時間帯による分散の両方があります。予約制では、次回予約の際に混んでない日や時間帯を案内することによって、来院数を平準化することができます。また、ネット予約では患者さん自らが空いている時間帯を選びますので、自然と分散することになります。

もし受付順番制のクリニックで日による患者数の増減が激しい場合は、予約制にすることによって患者数の偏りをある程度コントロールすることができるようになります。この効果は、次に紹介する予約優先制・時間帯予約制においても期待できます。

4. 予約優先制
予約優先制とは、予約を受付ける一方で、当日は予約なしの患者さんも受け入れる運用方法です。そして、予約者はできるだけ予約時間に診察を行い、予約なしの患者さんはその合間に受付順に診察を行うことになります。

予約可能な病院・クリニックの多くがこの方法をとっていますが、「予約優先制のクリニックで待ち時間が長くなるメカニズム」にも書いたように、予約優先制には混んでくると必ず起こる問題があります。患者さんが増えてきてこの段階まできたら、当社では次に紹介する時間帯予約制への移行をお勧めしています。もちろん、最初から時間帯予約制をとっても良いと思います。

5. 時間帯予約制
時間帯予約制とは、予約優先制の問題を解決するための運用方法です。基本的には予約優先制と同じに見えますが、「必ずしも予約を優先しないこと」によって予約優先制の問題を解決します。また、時間帯予約という言葉が表すように、9:00~9:30の予約というように時間に幅のある予約であることを徹底することによって、よりクレームの起こりにくい運用となっています。

予約優先制の問題点と、時間帯予約制の運用の概要は、下記のスライドショーでご確認いただけます。

以上、病院・クリニックの受付運用方法について5つのパターンをまとめてみました。より効率的な受付業務、より患者さまの満足度を高める受付方法を模索している先生がいらっしゃいましたら、参考にしてみてください。予約システムに限らず受付運用にお悩みの場合は、お気軽にお問合せください。

それではまた、次回のエントリーで。
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新患のネット予約を取るといたずらが増えるって本当?

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診療予約システムのご提案をしていると、「新患のネット予約ができるということは、誰でも予約できるってことですよね。いたずらの予約が入ったりしませんか?」と聞かれることがあります。今回はこの話についてご説明したいと思います。

診療予約システムには2種類あり、新患のネット予約が可能なものと、再診しかネット予約できないものがあります。「診療予約2013」は前者にあたる予約システムであり、新患のネット予約を受付けるかどうか設定で選ぶことができます。

再診しかネット予約できないシステムの会社の方が、上記の先生のように「新患のネット予約はいたずらされるから危険です。」と説明されることがあるようですが、これは半分正解で半分間違っています。それは何故でしょうか?

実は「診療予約2013」は新患のネット予約ができても、いたずらすることは困難な仕組みになっています。だからこそ、新患ネット予約の可否を選べるようになっているのです。一方で、再診しかネット予約できないシステムの場合は、そもそも容易にいたずらできる仕組みなので、残念ながら再診の方に限定せざるを得ないということなのです。

その仕組みの違いとは、患者さんの使う予約システムが「マイページ型」かどうかということです。

「診療予約2013」はマイページ型の診療予約システムのため、利用する際に簡単な登録をしてもらいます。その際に、必ずメールアドレスを取得しますのでいたずらを抑止することができるのです。つまり実際に存在するメールアドレスでないと利用登録できないため、安易にいたずらができない仕組みだということです。

一方でマイページ型でない診療予約システムには、こうしたいたずらを防ぐ仕組みがなく、新患の予約を許してしまうと問題が起こる可能性が格段に上がります。要するに診察券番号のない患者さんが予約できるということなので、誰でも適当に予約を入れることができてしまいます。そして、この問題を防ぐためにネット予約は再診に限定せざるを得ないのであって、新患のネット予約そのものが悪いわけではないのです。

診療予約システムを利用することのメリットの1つは、受付時間外に予約が取れたり(予約制)、自宅に居ながらにしてネットで順番待ち(受付順番制)できることです。当然、新患にもこのメリットを提供したほうが、クリニックとしての機会損失が少なくなるため、予約システムの導入価値は高まります。また、患者さんから見てもクリニックの利便性が高くなります。これらの理由から、せっかく診療予約システムを導入するのであれば、新患のネット予約は是非やるべきだと思います。

ちなみに「診療予約2013」を利用しているクリニックの80%が、新患のネット予約を利用しています。この数字が表しているように、できるなら使いたいというクリニックが多数派を占めているのです。

以上見てきたように、便利なネット予約を再診だけに限定しなくてはならないのは大変もったいないことだと思います。是非、患者さんにもクリニックにもメリットのある「新患のネット予約」ができる予約システムを選んでいただきたいと思います。

それではまた、次回のエントリーで。
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診療予約システムとセキュリティ

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診療予約システムを選ぶ基準の1つにセキュリティの問題があります。今回はこのセキュリティの問題をサーバの仕組みの観点からご説明したいと思います。

診療予約システムには2種類あり、院内サーバを設置する方法と外部サーバを利用する方法があります。院内サーバは文字通り院内にサーバを設置してデータを保存していき、パソコンにインストールしたソフトウェアでシステムを稼働することになります。

一方、外部サーバの利用というのは所謂ASPと呼ばれるもので、診療予約システムを提供する企業が管理するサーバにデータを保存していき、パソコンのブラウザなどでシステムを稼働することになります。

院内サーバとASPのどちらがセキュリティが高いかというのはよく話題にあがる話です。どちらにもメリット・デメリットがありますが、いずれにしてもどちらが心理的に安心かということではなく、リスクの高さで判断すべきです。「院内サーバは家の金庫、ASPは銀行」という例え話があり、なかなか面白い表現だとは思いますが、実はこれだけではどちらが良いか判断できません。というのは手元に置いておくほうが安心と思う人もいれば、銀行のほうが安心だという人もいるので、単に好き嫌いの話になってしまうからです。そうではなくて、どちらのリスクが高いかは数字で示す必要があるはずです。

そこで次のデータをご覧ください。

情報流失の原因円グラフ

▲漏えい原因比率(NPO日本ネットワークセキュリティ被害調査ワーキンググループによる2012年調査)

実はサーバのセキュリティを考えるうえで重要なポイントとなる情報漏えいの原因は、内部利用者の人為的なミスや悪意や不正によるものがほとんどなのです(95.2%)。逆に外部からの不正アクセスというのは1.2%しかありません。よって院内サーバを設置するということは、この内部利用者が起こすリスクを取るということになり、外部サーバを利用することはこのリスクを回避できるということになります。

また、不正アクセスについてはどちらの方法をとってもリスクはありますが、クリニックが設置する常時監視されていないサーバと、専門企業が設置し常時管理されているサーバとどちらのセキュリティが高いかはご説明するまでもありません。この部分はまさに「家の金庫と銀行」の例が言い得て妙だと思います。

当社はASPの仕組みで「診療予約2013」を提供していますが、これは何となくそうしたのでも好き嫌いで決めたのでもありません。上記の理由を鑑みたうえで、よりセキュリティの高い仕組みを提供するためにこの方法を採用したのです。

それではまた、次回のエントリーで。
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必要としている条件をクリアする方法は1つではない

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診療予約システムのご提案をしていると、様々な予約運用のご相談を受けます。今回は、そんなご相談の例をご紹介しながら、条件をクリアする方法は1つではないという話をしたいと思います。

そのご相談とは、以下の条件の予約管理を「診療予約2013」でできますかというものです。

<必要としている条件>
「60分単位で予約を取っているが、診療内容によって取れる個数や組み合わせが違う。」
・メニューにはA、B、Cが3種類がある。
・メニューAが入ると、BもCも取れない。
・メニューBが入ると、Bはもう取れない。
・メニューBが入ると、Cは1つだけ取れる。もちろんメニューAは取れない。
・メニューCが入ると、Bは1つだけ取れる。もちろんメニューAは取れない。
・メニューCが2つ入ると、BもCも取れない。

これがその先生が必要だと言っている条件です。

システムのつくりは別にして、この話を口頭で聞いた時、皆さんだったらどのように考えるでしょうか?

この説明のとおり考えると、条件文(IF文)として認識してしまう方が多いと思います。

つまり、

「もし、Aが入っていたら、何も取れない」→「そうでなくて、Bが入っている場合・・・」というのように条件を積み上げていって、条件に適う予約だけ取れるようにするということです。ちょっと面倒ですが、一歩ずつ積み上げれば確実に条件を満たすことができるでしょう。

しかし、発想を変えると以下のように考えることもできます。

・60分間に予約の枠が5個ある
・Aは5枠消費する
・Bは3枠消費する
・Cは2枠消費する
・5枠を超える組み合わせで予約は取れない。

このように勝手に枠を用意してその数を決めてしまうことで、必要としている条件をクリアすることができてしまいます。条件文もいいですが、こちらのほうがスマートな解法だと思います。

この例で言いたかったのは、必要としている条件を満たす解法は1つではないということです。予約運用やシステムのご提案をしていると、発想を変えることによってお客様にご満足いただけることが多々あります。逆に、自分が持っていなかった発想をお客様から与えていただき、問題を解決できることもあります。

もしクリニックの予約運用や待ち時間対策などでお悩みのことがございましたら、何でもご相談ください。診療予約システムだけでなく運用のノウハウも合わせて、ご提案させていただきます。

それではまた、次回のエントリーで。
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診察効率の向上策としての時間帯予約制のすすめ

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今回は病院・クリニックにおける診察効率の向上策として、時間帯予約制をおすすめする理由について書いてみたいと思います。

クリニックの受付方法には大きくわけて「受付順番制」と「予約制」の2つがあります。予約制の多くはいわゆる「予約優先制」と呼ばれるもので、予約を受付ける一方、当日直接来院した方はその合間に受付順に診察していくというスタイルです。この予約優先制については混んでくると必ずおこる問題があるため、当社ではあまりおすすめしていません。

この問題については、「予約優先制のクリニックで待ち時間が長くなるメカニズム」というエントリーに記載させていただきましたので、ご確認いただければと思います。

というわけで、予約制をとるなら予約優先制ではなく時間帯予約制を採用することをおすすめしており、これによって予約優先制で発生してしまう長い待ち時間やクレームを抑制できるようなります。

しかし時間帯予約制のメリットは待ち時間対策やクレーム抑制になることだけではありません。実は時間帯予約制を採ると診療効率が上がることがあるのです。

時間帯予約制が予約優先制と決定的に違うのは、すべての患者さんを「診療枠」で管理するという点です。予約優先制では予約者は予約表で管理しますが、予約なしの患者さんは順番だけ管理して、予約表では管理しないことがほとんどです。イメージとしては「予約表」と「予約なしの順番待ちの列」が別々に存在しており、それぞれを管理している状態です。一方、時間帯予約制では、予約なしの患者さんも同じ予約表の「診療枠」で一元管理していきます。

このように時間帯予約制では、あらかじめ単位時間あたりの診療枠数を決めておき、そこに患者さんを受付けて管理するということになります。例えば、30分に5枠の診療枠と決めた場合、予約者も予約なしの患者さんもこの枠で一元管理します。この仕組みによって、30分に5名のペースを守らなければ診察に遅れが出るということが明確になるため、そのペースを維持しようとする意識付けがしやすくなります。

逆に、予約優先制が診療効率を確保しにくいのは、単位時間あたりに対応すべき患者数を把握しづらいからです。なぜなら先生の頭の中では患者さんが数珠つなぎに並んでいて、とにかく目の前にいる患者さんの診察を行うというふうに認識せざるを得ないからです。このように、患者さんが数珠つなぎになっていると、切れ目がないため「単位時間あたりに対応すべき人数」という意識をもち辛くなります。一方、時間帯予約制においては診療枠での一元管理が重要なポイントであるため、この点を意識せずには運用ができないということになります。

私の知る限り、1診で1日に100名以上の患者さまを診察するクリニックでは、受付順番制でも予約優先制でもなく時間帯予約制をとっています。これは、他の方法だと待ち時間が異常に長くなることがあるため、時間帯予約制をとらざるを得なかったという面もあるでしょう。しかし逆に考えると、時間帯予約制の「診療枠」の概念を導入することによって効率性を向上させ、100名以上も受け入れが可能になったとも言えます。

時間帯予約制にはこの他にもたくさんのメリットがありますので、受付順番制や予約優先制がうまくいかなくなってきた場合は、是非導入を検討してみてください。

時間帯予約制の詳しい説明はこちらのスライドショーでご確認いただけます。

それではまた、次回のエントリーで。
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