診療予約システム(時間帯予約版)」カテゴリーアーカイブ

予約制で利用する診療予約システム

時間帯予約制で細かい工夫が必要なケース

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今回は、時間帯予約制を採用した際に検討すべき細かい工夫について見てみたいと思います。

時間帯予約制を運用をする場合の基本ルールの1つに、患者さんが来院したらその時点で順番を固定するというものがあります。これは時間帯予約制において待ち時間の問題を解消するためにキモになる考え方なのですが、実はこのルールどおりにやると、かえって全体の待ち時間が長くなったり、診療が予定通り進まなくなるケースが2種類あるのです。このケースでは少し工夫が必要になりますのでまとめてみたいと思います。

まず1つ目は、患者ごとの診察時間が明らかに違う場合です。ここで言っている「明らかに違う」というのは、受付の時点で長短がはっきりしているという意味です。例えば、3分で終わる予防接種などと、必ず10分かかるMRIの結果説明などは、事前にかかる時間が明らかに違うといえるでしょう。

この場合に、同じ時間帯に予防接種のAさんとMRI結果説明のBさんが予約していたとしましょう。時間帯予約制の基本ルールでは、A、Bのうち先に来院受付した方を先に診るという運用をします。しかし、よく考えると、A→Bの順に診たほうが、B→Aの順に診るより「全体の」待ち時間は短くなります。

例えば両者が同時に来院したとして、A→Bの順に診れば、Aさんは待ち時間0分、Bさんは待ち時間3分ということになります。一方、逆順に診た場合は、Aさんは待ち時間10分、Bさんは待ち時間0分となります。要するに、全体の待ち時間(患者ののべ待ち時間)は、前者のほうが7分短くなるということになります。いま、2名でシミュレーションしたので、大した違いに見えないかもしれませんが、A=3分,B=3分,C=10分とすると、最小で9分、最大で23分となるように、後続のすべての患者さんに10分分の待ち時間が積みあがっていくため実は馬鹿にできません。

このようなケースではイレギュラー対応で、時間のかかる患者さんをできるだけ後に診察したほうが、全体の待ち時間を減らすことができます。

2つ目は、診察時間は同じ内容でも、次の診療内容に影響があるケースです。例えば皮膚科で、Aさんは診察=5分、Bさんは診察=5分の後で別のスタッフによる30分のレーザー処置といったケースが考えられます。

この場合、レーザー処置は機材や部屋の都合から、予約制をとるはずです。そのため、予定の時刻までに医師が事前診察を終えなくてはならないということになります。よって、時間帯予約制のルールどおりに来院順に診察してしまうと、予定の時刻にレーザー処置ができないということがあり得ます。このケースでは、同じ診察でもAさんよりも、Bさんを優先して診察する必要がありますし、もっというと同じ診察でもBさんは時間帯予約ではなく、時間をきっちり指定した予約にしたほうが良いということになります。

以上、時間帯予約制をとる場合で、細かい工夫が必要な場合についてまとめてみました。時間帯予約制の運用で疑問点などあれば、何なりとご質問いただければと思います。

それではまた、次回のエントリーで。
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予約しても意味がないと言われるクリニックにも2種類ある

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今回は、患者さんから見たときに「このクリニックの予約は、予約の意味がない」という状態について考えてみたいと思います。

このように患者さんが感じるのは、予約をしたにもかかわらず予定時間になっても診察が始まらず、結局長い時間待たされてしまうからです。私も患者として、その感情は理解できますが、同じ予約時間が守れない状況でも、その原因には2つあるということを書いてみたいと思います。

その2つの原因の一つ目は特定の患者に時間がかかってしまったことと、もう一つは単純な予約の取り過ぎです。

前者は、医療である以上避けては通れないケースと言えます。一般的には3~5分ペースで行える診察が、患者さんの状況によっては10~15分かかることもあります。たまたま、そういった患者さんが多い日は、予約時間になっても診察を行えないということになってしまいます。これは、医師から見ても患者さんから見ても、致し方ない遅れと言えます。これを、「予約しても意味がない」と言ってしまったら、医療機関で予約制をとるのは非常に難しくなってしまいます。

そこで、私たちは、予約制をとるのであれば時間帯予約制を採用することをお勧めしています。時間帯予約制の特長の1つは、時間に幅をもたせた予約であることを予め患者さんに告知しておく点です。つまり、10:00開始の予約ではなく、10:00~10:30開始の予約であるということです。こうすることによって、医療の現場では避けられない遅れに対する不満を少しでも緩和することができます。時間帯予約制の考え方については、下記のスライドでご確認いただけますので、予約優先制で待ち時間にお悩みの先生はぜひ確認してみてください。

■ 時間帯予約制の詳細はこちらのスライドでチェック!
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一方、予約の意味がないと言われてしまう原因のもう1つケースである、単純な予約の取り過ぎについては、ある程度回避は可能です。よって、何も対処をしないまま、患者さんに「予約の意味がない」と思われてしまっては、患者さんもクリニックもアンハッピーな結果になってしまいます。

実は、予約の取りすぎを起こりにくくするためにも、時間帯予約制の考え方が有益です。時間帯予約制では、予約者も当日直接来院される患者さんも同じ予約表で管理します。同じ予約表の枠で一元管理することによってキャパシティが明確になり、予約管理の精度が高くなります。

一方、一般的な予約優先制(予約制+直接来院)では、予約は予約、直接来院は直接来院と別々に管理しています。予約の合間に直接来院を診ていくという考え方のため、キャパシティが曖昧になりがちで、単位時間あたりの予約数が過多になる傾向があります。こうなってしまうと、予約の取りすぎで予約時間が守れないだけでなく、直接来院の患者さんもいつ診てもらえるかわからない状況が発生してしまい、クレームになることがあります。

以上のように、「予約をとっても意味がない」と思う場合でも、前者のように避けられないケースと、後者のように仕組みを見直すことで回避できる可能性を高められるケースの2つがあります。この点は患者さんにもご理解いただきたいと思うと同時に、後者のケースが起こっているクリニックの場合は、ぜひ運用の見直しをしていただければと思います。

それではまた、次回のエントリーで。
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クリニックの成長と受付運用の変化

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今回は、クリニックの成長段階と受付運用の変化についてまとめてみたいと思います。

多くの先生が開業時に選ぶのは、受付順番制もしくはそれに加え一部予約を受付ける予約優先制の運用です。これは病院では受付順番制や予約優先制で運用が主流であり、勤務医時代と運用を変えなくてもいいという理由であることが多いようです。

受付順番制というのは、受付の業務もシンプルなため運用が容易だというメリットがあります。また多くの病院・クリニックで利用されている運用のため、患者さんにも受け入れられやすい仕組みでもあります。

受付順番制に一部予約制を導入するのも同様で、次回予約などに限って予約を受付けることによって大きな手間を増やさずに運用することができます。診療科目や診療内容によっては、予約を取ってスケジュールを確定しないと対応できない場合もありますので、そういったクリニックではこの予約優先制の運用が多く用いられています。また、もともと受付順番制だったものの、試行錯誤のなかで一部予約制を導入するというパターンもあります。このように、受付順番制に一部予約制をとる予約優先制というのも開業時およびその後数年の間に多くとられる運用スタイルということになります。

そして、これらの運用は開業当初など比較的患者が少ない時期には何の問題もなく運用が可能です。また、繁忙期以外の患者さんが落ち着いている時期も同様にうまく機能します。

ところがクリニックが成長したり繁忙期を迎え患者さんの数が増えてくると、これらの運用で問題が発生しはじめます。それは待ち時間が異常に長くなりクレームが発生してしまうという問題です。

単純な受付順番制であれば、患者さんの絶対数が増えることはもちろん、来院タイミングの偏りによってもこの問題が発生します。来院タイミングの偏りと待ち時間の関係に関しては、こちらのエントリーにまとめましたのでご一読ください。

また、予約優先制の運用でも同じようなクレームが発生しますが、こちらの方が更に厄介なことになります。この問題発生のメカニズムは、次のスライドショーで解説していますので是非ご確認ください。

■ 時間帯予約制の詳細はこちらのスライドでチェック!

待ち時間が異常に長くなりクレームが発生しだした場合、問題を解決するためにはクリニックの受付方法を変える必要があります。つまり、クリニックの成長に応じて、受付方法も1つステージを上げる必要があるのです。

その方法の1つは、受付順番制のままネット予約を導入すること。もう1つは、受付順番制や予約優先制をやめ、時間帯予約制にすることです。

前者の受付順番制でネット予約を導入すると、院内待ち時間を大幅に短縮することができます。患者さんは自宅から順番待ち予約を行い、自分の診察予定時刻が近づくまで来院しなくてもよくなります。この仕組みによって、待ち時間は1~30分程度におさまるようになります。クレームになるほど混雑するクリニックは、並んでみたら60~120分待ちというような状態ですので、ネット順番待ちで院内待ち時間は圧倒的に短くなります。

また、時間帯予約制とは予約優先制の根本的な問題を解決するための受付方法です。時間帯予約制には、院内待ち時間が極端に長くならないようにする仕組みがあり、クレームが起こりにくくなる仕掛けになっていますので、ご興味があれば次のエントリーでご確認ください。予約優先制をとる場合には予約システムが必要なわけではありませんが、ネット予約による受付スタッフの負荷低減、患者さんの利便性の向上といったメリットが生まれ、運用変更がよりスムーズになると思いますので是非ご検討ください。

>>知っている医師は始めている、時間帯予約制で待ち時間を減らす方法

以上、クリニックの成長段階と受付方法の変化についてまとめてみました。待ち時間の問題でクレームが発生するということは、クリニックが成長しステージが1段上がったことを意味します。受付運用もそれに合わせてステップアップさせれば、きっと患者さんの満足につながります。

それではまた、次回のエントリーで。
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高齢者にこそマイページ型の診療予約システムを

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今回は、患者さんが利用する予約システムについてです。

「ここが違う!マイページ型の診療予約システムの利点」でも書いたとおり、「診療予約2013」はマイページ型の診療予約システムです。マイページ型にはたくさんのメリットがある一方で、初回に簡単な登録が必要になるため、患者さんの利用率が下がってしまうのではないかと懸念されることがあります。特に、高齢者が多い内科や整形外科クリニックなどで、「初回登録ができなくて使えないのでは?」と言われることがあります。しかし、これはむしろ逆で、高齢者が多いほどマイページ型の予約システムのほうが便利だという点について書いてみたいと思います。

マイページ登録型の場合、以下の手順で予約を取ります。
1. マイページ登録(氏名、カルテ番号などを登録)
2. 予約を取得
3. 以降は、氏名やカルテ番号などを入力しなくても選択肢を選ぶだけで予約が取れます。

一方で、マイページ登録がないかわりに毎回氏名などを入力しなければならない「都度入力型」ともいうべき予約システムでは以下の手順で予約を取ります。
1. 初回予約(氏名、カルテ番号などを入力して予約)
2. 以降も毎回、氏名、カルテ番号などを入力して予約。

確かにマイページ型は初回登録時に1つのハードルがありますが、それを行えば以後、面倒な「氏名」「生年月日」「カルテ番号」「連絡先」などの入力は不要です。一方で、「都度入力型」では毎回それらの情報を入力する必要があります。

マイページ型の予約システムを高齢者が利用する場合、たとえば初回登録だけはお子さんなどにやっていただくという方法があります。こうすれば、2回目以降は面倒な入力がなくなるので、高齢者でも簡単に使えることになります。

一方「都度入力型」では、毎回入力が必要なので、そういった作業ができない方は毎回お子さんにやっていただかなくてはなりません。こうなるとそのうち利用されなくなってしまい、システム利用率が上がらない原因となってしまいます。

繰り返しになりますが、初回の登録をしてしまえば、後は誰でも使えるシステムと、毎回、同じ入力のハードルがあるシステムとどちらが高齢者に向いているでしょうか?すべて高齢者がやると考えずに、初回の登録だけはご家族やクリニックの方がフォローして登録して利用できるシステムのほうが、私は高齢者の多いクリニックに向いていると思います。もちろん、年齢層が低い方も同様に、毎回入力が面倒な仕組みより、1回登録しておけば次回から何の入力もなく予約できるシステムのほうが圧倒的に便利なはずです。

それではまた、次回のエントリーで。
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毎日予約がいっぱいだからネット予約は必要ない?

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今回は予約システムのご提案時にたまに出てくる「毎日予約がいっぱいだからネット予約は必要ない」という件について考えてみたいと思います。

私もはじめてこの言葉を聞いたとき、毎日いっぱいだったらネット予約を取る枠がないので、確かに意味がないなと思いました。私が聞いた先生は、2ヶ月先までほとんどいっぱいとのことでしたので、これでは予約システムを入れても、結局予約が取れないシステムになってしままうと思ったのです。

しかし、よく考えてみると私の考えは間違っていることに気づきました。

というのは、確かに本日時点での予約枠は2ヶ月先まで満杯かもしれません。しかし、逆に考えるとその枠は2ヶ月前にはすべて空いていたということになります。そして、2ヶ月の間かけてその枠に電話予約や次回予約が取られて、現在いっぱいになったはずなのです。

ということは、ネット予約を開放すれば、電話予約で受付ていたものがネット予約にかわるかもしれないということになります。そして、そうすれば予約受付業務の軽減や24時間ネット予約といったネット予約導入のメリットを得られるのです。

以上のように、現時点での予約表ではなく、時間の流れの中で予約表を見たときに、「毎日予約が常にいっぱい」ということはあり得ないのです。考えれば当たり前ですが、毎日いっぱいの予約表を見て、同じように考えている先生も案外多いのではないかと思います。

むしろ、予約がいっぱいのクリニックほど予約受付業務は多いのですから、それをネットに振り分けることがスタッフの負担や患者さんの利便性にとってよりプラスになりやすいとも言えます。もし、予約でいっぱいだからネット予約は意味がないとお考えの先生がいらっしゃいましたら、上記のように考えていただき、ネット予約の導入をぜひご検討ください。

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