動物病院で時間帯予約制がうまくいく理由

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今回は、動物病院で時間帯予約制が何故うまくいくのかをまとめてみたいと思います。まだ多くの動物病院がいわゆる受付順番制を採用されていますが、とくに混雑する動物病院や、患者さまの利便性の向上をお考えの動物病院で、時間帯予約制を導入されるケースが増えてきました。

「動物病院で診療予約システムを活用する方法」というブログにも記載したとおり、待ち時間の解決には来院タイミングの分散が必須になります。そしてその1つの方法が、時間帯予約制ということになります。時間帯予約制をとることで、予約による来院タイミングの分散をはかるとともに、患者さま側には空いている時間を選んで予約できるというメリットを提供することができます。その他にも、時間帯予約制には下記のような運用の特長があります。

・時間に幅をもたせた予約 (9:00の予約でなく、9:00~9:30の予約)
・予約がない方も排除しない仕組み (予約無しも、その場で予約をとったように受け付け)

時間帯予約制は、その他にも様々なメリットがある優れた運用方法となります。

>> 動物病院には時間帯予約制が最適

とはいうものの、動物病院で時間帯予約制は本当にうまくいくのだろうか?と思われる方も多いのではないでしょうか?例えば、予約時間が守れなかったらどうなるのか、本当にオーナーさんは予約をしてくれるのか、スタッフはうまく運用できるのかといった質問をよくいただくのも事実です。一方で、当社がご提案している多数の動物病院様で実際に待ち時間対策や利便性の向上に効果を上げ、高いご評価をいただいておりますので、ここではなぜ動物病院で時間帯予約制がうまくいくのかについてご説明をしたいと思います。

1頭あたりの診察時間が読みづらい
動物病院の特徴の1つとして、1頭あたりの診察時間が長くかつ1頭あたりの診察時間が読みづらいという点が上げられます。受付順番制で、多数の飼い主様の来院タイミングが重なり、なおかつ長くて読みづらい診察時間という要素が重なると、「5番目だけど、いつ診てもらえるかはっきりしない(そして案の定すごく待ち時間が長くなる)」という状況になってしまいます。一方で、予約制であれば一定の間隔で患者さんが来院しますので、少なくとも1つ目の不確定要素はクリアになります。また、時間が読めないとはいえ、10~30分程度の幅であることがほとんどですので、30分単位の時間帯予約制で設計することで、ある程度見通しのつく予約制を構築することが可能になります。患者さまにとっては時間指定の予約が取れる上に、大きな遅れが起こる可能性が減りますので、メリットしかありません。ですから、時間帯予約制はオーナー様に喜ばれ、うまくいくということになります。

ネット予約比率が比較的高くなる
動物病院は一般の診療所に比べて、ネット予約を利用される方の比率が高くなります。ネット予約も含め、予約比率を上げることが時間帯予約制がうまくいくキーポイントになります。なぜなら、予約比率が高いことは、来院タイミングがおのずと分散することを意味するからです。では、どうして動物病院ではネット予約比率が比較的高くなるのでしょうか?理由として考えられるのは、下記になります。

(1) そもそもペットを飼っている方は、超高齢者が少ない
内科や整形外科にかかる高齢患者さまよりも、少し若い世代やファミリー、単身者がペットを飼っているケースが多いため、ネット利用できる方が多いと考えられます。

(2) 家族が代わりにネット予約してくれるケースが多い
家族でペットを飼っているケースでは、高齢の親世代が動物を連れてくる際も、お子さん達が代理でネット予約を取っていくれることも多いようです。ペットは家族で飼っているので、予約はお子さん、連れて行くのは親世代のように役割分担をされるのかもしれません。

(3) 予約できる動物病院がまだ少ない
予約ができる動物病院はまだ少ないため、その利便性から診療圏が拡大する可能性があります。オーナーさんの考え方次第では、近くの受付順番制で待ち時間が長い動物病院と、少し距離はあるが時間指定で予約できる動物病院という比較で、後者が勝るケースがあるということになります。実際に、「診療予約2015」を導入していただいた動物病院で、「ネット予約できるという動物病院があると聞いて、少し遠いがネット予約してきた方がいる」というお声をいただいたことがあります。ネット予約ができるから選んだ動物病院であれば、次回以降もネット予約を使うのは当然の流れとなります。

以上のように、ネット予約比率が高いため、時間帯予約制のメリットが出やすくなり、うまくいくということになります。また、受付業務をされるスタッフの方からしても、ネット予約比率が高いことは大きなメリットになります。

受付専任のスタッフがいないケースがある
一般の医療機関では規模によらず必ず受付スタッフがいますが、動物病院では受付専任のスタッフがおらず、診察等の補助をするために部屋を移動しながら業務にあたるケースがあります。受付順番制では、来院タイミングが重なると受付に集中する必要があるとともに、逆に診察室の業務に集中していると受付対応ができないケースもあります。時間帯予約制では、あらかじめ来院タイミングが分散しかつ決まった時間に来院されるので、受付業務をより効率的に行うことができるようになります。

また、ネット予約比率の項目でもふれたとおり、ネット予約比率が高いことで、スタッフの予約受付・来院受付業務が少なくなります。時間帯予約制を導入すると、電話予約や次回予約といった業務が発生しますが、ネット予約比率が高いとこれらの業務量が減ります。この点でも、動物病院では時間帯予約制がフィットする1つの要因となっているように思います。

以上見てきたように、動物病院で時間帯予約制はうまくいく要素が満載です。もし、待ち時間や駐車場不足などで悩んでおられる先生がいらっしゃいましたら、ぜひお気軽にご相談ください。時間帯予約制の運用をご説明したうえで、それにそった予約システムの活用方法をご案内させていただきます。

それではまた、次回のエントリーで。
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予約制では電子カルテ・レセコン連携が必要ない理由

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今回は、診療予約システムと電子カルテ・レセコンのシステム連携について、予約制のクリニックでは必要性が非常に低い理由についてご説明させていただきます。

ここで言うシステム連携とは、それぞれのシステムで重複するような操作や処理がある場合に、一方のシステムで行った処理を、もう一方のシステムで自動的に行うようにすることです。そして、診療予約システムと電子カル・レセコン連携で最も効果が期待できるのは患者データの連動です。すなわち、どちらか一方に患者データを登録すればもう一方にも自動的に患者データが作成されて利用できるようになるという仕組みです。こうすることで、患者データを2回登録する手間が省け、効率的に運用できるということになります。

しかし、上記のメリットは予約制のクリニックでは実はほとんどありません。メリットが無いどころか、かえって手間が増えてしまうことすらあります。これはなぜでしょうか?

実は、これには患者データを作成する順序が関係してきます。予約制の業務の流れを時間順にみると予約が先、来院が後ということになります。つまり予約制においては患者データを最初につくるタイミングは予約時になります。そして、来院したときに電子カルテ/レセコン側でも患者データが必要になるという流れです。

このケースで、予約システムから電子カルテに患者データを連携してみるとどうなるでしょうか?実は予約システムに必要な患者データは「氏名の読み」「カルテ番号」ぐらいのものです。これは、予約を取るときに氏名の漢字表記や生年月日、保険証の情報をわざわざ聞いたりしないという意味です。というわけで、予約時に登録した患者データというのは、より情報が必要となる電子カルテ/レセコンにトスしたとしても全く不十分なデータとなります。もっというと、電話予約などで聞き間違いがあった場合、不完全なデータである可能性すらあります。これは正確な情報が求められる電カル・レセコンには不適切ですが、予約システムの運用においては多少不完全なデータでも問題ありません。それは紙の予約表の場合に、鉛筆で記入する際に多少間違っても運用には支障がないのと同じです。

では、連携の向きを逆にしてみたらどうでしょうか?すなわち、予約した患者が来院したときに電子カルテ/レセコンに患者データを登録し、その情報を診療予約システムにトスするということになります。この場合、予約時に作成した患者データとトスされてきた患者データが重複するということになります。1つのシステム上に同一人物の複数データがあるのは好ましくありませんので、この時点で予約システム側で何らかの作業が必要になります。例えば、一方のデータを削除する、あるいは2つのデータを統合するという作業です。これはシステムが連動したから発生する作業ですので本来は必要なかった作業になります。つまり便利だと思ってシステム連携したら、かえって面倒になったという本末転倒の状況になってしまうのです。

以上のように、こと予約制においては患者データの連動の意味がない、もしくはかえって手間が増えるということになりますので、「診療予約2015」は電カル・レセコン連動は行っていません。一方で、既存患者のデータは運用開始前に一括で取り込む機能がございますので、すべての患者データをスタッフが手入力しなくてもよい仕組みになっています。つまり運用が始まったら、新患のみ予約時に患者データを作成していただくということになります。しかも、患者さんがネットで予約をされる場合は、患者さんが者データを作成してくれますので、スタッフ側には全く手間がかかりません。これらを踏まえると、ますます診療予約システムと電子カルテ・レセプトコンピュータとの連携は意味が薄くなってくると思います。

ちなみに、他社の予約システムをご利用で「診療予約2015」に乗り換えていただいたクリニックではこんな話がありました。そのクリニックは時間帯予約制で予約システムを利用していたのですが、先生は便利だと思って電子カルテ連動のできるシステムを導入したそうです。しかし、受付スタッフはむしろ不便なので使っていなかったため、連携するために払った費用が無駄になっていたとのことです。しかも、その事実は当社の予約システムを検討するまで先生は知りませんでした。予約制におけるシステム連携の必要性について上記の説明をしたところ、「確かにそうだ」ということでご納得いただき、「診療予約2015」をご利用をいただくことになりました。

以上、予約制における電子カルテ・レセコンと診療予約システムの連携の必要性についてご説明させていただきました。実は他にもシステム連携には注意点がありますので、よろしければ「レセコン・電子カルテ連動の注意点」をご覧ください。

それではまた、次回のエントリーで。
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関連記事: レセコン・電カル連動を費用対効果で考える(順番待ち版)
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キーワード: 頭書データ、医事コン、会計システム、受付システム、データ連携、効率化、仕組み、費用、デメリット、メリット

眼科で時間帯予約制をとると効率が下がる?

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今回は眼科で診療予約システムを活用するポイントについてまとめてみたいと思います。

眼科クリニックで予約システムを利用する場合に問題になるのは、ドクターによる診察のみではなく、検査→診察というフローが存在するということです。この場合に起こりがちな待ち時間の問題は、検査にはすぐに入ってもらえるかわりに、その後の診察の待ち時間がとても長くなるということです。眼科では多くのクリニックが受付順番制をとっており、来院→検査→診察のフローにおいて、まず来院患者が集中→検査は複数名が担当しているので待ち時間が少ない→診察はドクター1名のため長い待ち時間が発生するという状況に陥ってしまうのです。

患者さんにとっては、来院から診察に入るまでが本当の待ち時間ですので、このような状況になるとストレスを感じてしまうということになります。もちろんこれは医師やスタッフの皆さんも同じで、長く待たせていることがプレッシャーとなってきます。この問題を解決するために、検査後に一時外出していただくという方法もとれますが、これは対症療法に過ぎず根本的な解決とはいえないため、よりよい方法はないだろうか?ということになります。

この問題を解決するためには、方法は1つしかありません。それは、患者さんの来院タイミングを分散させることです。言葉で言うと簡単なのですが、実際は考え方を大きく変える必要があります。考え方を大きく変えるというのは、「検査はなるべく早く終わらせておいて診察を待ってもらう」という従来の考え方を、「診察のペースに合わせて来院してもらい検査に入ってもらう」という新しい考え方に変えることを意味します。そして、この2つを比べると前者のほうが一見効率的であり、後者は非効率に見えるため、考え方を変えるのに躊躇してしまうことがあるのです。

なぜ効率が違うように見えるかというと、まず前者は、検査担当者のリソースができるだけ空くことのないように運用しているので無駄が無いように見えるからです。一方で後者は、診察ペースに合わせて来院を制限している(実際は分散しているだけ)ため検査担当者に無駄なアイドルタイムがあるように見えるからです。

しかし、効率性に差があるように見える2つの運用ですが、実際の「クリニックの効率性」は全く同じです。なぜなら、結局1日に診られる患者さんの数は、先生の診察ペースによって規定されるため、いくら検査を早くすましても患者さんの総数は増えないからです。以上のように患者さんの数が減らず、コストも変わらないのですから「クリニックの効率」は全く同じということになります。

この場合に変わるのは患者さんの診察待ち時間です。つまり、受付順番制では長くなり、時間帯予約制では短くなりますので、時間帯予約制のほうが患者さんの効率=利便性は格段に上がるということになります。

以上のように、クリニックの効率はそのままに、患者さん側の効率・利便性を上げるには、時間帯予約制によって来院タイミングを分散させる必要があります。すなわち、先生の診察ペースに合わせて患者さんが来院するイメージになります。これらのタイミングが同期することによって、院内待ち時間を短縮し、患者さんに喜んでいただけるクリニック運用が可能になります。

もちろん、あまりこの仕組みを突き詰めすぎて、気づいたら診察待ちの患者さんがいないということにならないように、一定数の患者さんが検査を終えて待っている必要があります。このあたりは、それぞれのクリニックに合わせてバッファをどのように作るのかをご提案させていただきますのでご安心ください。

それではまた、次回のエントリーで。
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関連記事:クリニックの受付運用に潜むボトルネック
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参考記事:眼科は時間帯予約制がぴったりな場合が多い

キーワード: 眼科,内科,脳神経外科,循環器科,整形外科,検査,戻る,中待合,待ち時間対策,診療予約システム,診察予約システム,ネット予約

時間帯予約制に変更する際に越えなくてはならないハードル

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受付順番制から時間帯予約制に変更する際に、もっとも重要なのは「予約比率を上げる」ということです。なぜならば、時間帯予約制に移行するのは患者さんの来院タイミングを分散したいからであり、事前に予約が入らないと分散が起こらないからです。

とはいえ予約制が浸透するまでは患者さんが以前と同じように受付順番制だと思って来院されることがあります。そして、この直接来院される患者さんについて、必ず越えなくてはならないハードルがあります。それは、直接来院されて目の前にいる患者さんをあまり優遇しすぎてはいけないということです。これではちょっとわかりにくいので、受付順番制から時間帯予約制に移行する際によくあるシーンをご紹介しながらご説明したいと思います。

受付順番制をとっていると、朝必ず早く並んでいる患者さんがいると思います。先生も受付スタッフもそういった患者さんの顔がすぐに頭に浮かぶのではないでしょうか?そのため、時間帯予約にしてもその患者さんは朝早くに並ぶのではないかというように考えてしまいます。またそういった患者さんは高齢の方が多く、予約を取る(ましてはネット予約を取る)ということはしないのではないかとイメージしてしまいます。

上記の結果、たとえば直接来院する患者さん向けに朝の30~60分は予約無しを枠をつくってはどうかというアイデアが出てきます。しかし、これはできれば試さないほうがよいアイデアです。なぜなら、これは時間帯予約制への変更で最も重要である「予約比率を上げる」というポイントと矛盾する行為だからです。

上記のように直接来院のために時間を割いてしまうと、「予約しないほうが朝早く診てもらえる」ということになってしまいます。これを続けている限り、予約をせずに朝並ぶという患者さんが無くなりません。そうではなく、下記のように運用し、予約も直接来院も同列に扱うことが非常に重要なのです。

例えば、30分に5枠の時間帯予約制の場合で下記のように予約が入っていたとします。

09:00 4名 (残1)
09:30 5名
10:00 4名 (残1)
10:30 5名
11:00 3名 (残2)
11:30 4名 (残1)
12:00 2名 (残3)

この場合、当日に予約なしで来院される患者さんは次のように受け付けていくことになります。例えば9時に予約外の患者さんが2名来院したら、9:00の残1枠に1名を受付し、もう1名は10:00の枠に受け付けるということになります。つまり早い時間帯から順番に、空いている枠に受付をしていくということになります。

朝早く並んでも、朝の時間が予約で埋まっていると、後ろの時間帯に受付されるということになりますので、「朝わざわざ並ぶより、きっちり予約を入れよう」というように患者さんの行動が変わってきます。高齢でネット予約ができなくても、窓口で次回予約を取ったり、電話予約をしたほうが得だというように自然と考えていただけるようになるのです。

一方で、この例のように当日用に少し予約枠を残しておいてあげるというは、1つのテクニックとして活用する価値があると思います。やはり、急患なども含めると直接来院というのはゼロにはならないものですので、完全に予約のみの運用にしてしまうと柔軟性に欠ける部分があるからです。このあたりは、運用しながら設定を調整することで、クリニック独自の予約枠を作り込んでいけば大丈夫です。ただしこの場合でも、あまり多くの枠を当日用に残しておくと、予約枠が少なってしまい、「予約が取れないから朝並ぼう」ということになってしまいます。これも同様に注意が必要ということになります。

以上みてきたように、時間帯予約制に移行するには直接患者さんを優遇するのではなく、できるだけ予約者と同じ扱いにすることが大切です。目の前にいる患者さんのことを考えると、このハードルは超えるのが難しいと感じるかもしれません。ところが、受付順番制で朝並んでいる患者さんは、ただ朝並ぶしかないから並んでいるというケースも多く、予約が取れるならそのほうがいいという患者さんがむしろ大多数を占めます。そのため、あまり現在の状況を基準に考えるのではなく、理想のかたちやこれから目指すものを基準にして微調整することが成功の鍵となります。

待ち時間が短くなることは、患者さんにとっては大きなメリットになります。クリニックはその実現のために「予約比率をどうやって上げるか」を第一に考えることが大切です。逆に「予約より直接来院を優遇する」「ネット予約より、直接来院を優遇する」などのように差をつけてしまうと予約利用が促進されず、最悪の場合は期待した効果が得られないということになってしまいます。目の前にいる患者さんを優遇したいという気持ちは大切ですし理解できますが、あまり優遇しすぎると本来の目的を達成できなくなってしまうことがあるのでご注意ください。

それではまた、次回のエントリーで。
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関連記事: 受付順番制のクリニックで起こる悪循環
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待ち時間対策のために予約システムができること

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今回は、クリニックや病院で待ち時間対策をする際に、診療予約システムができることについてまとめてみてみたいと思います。

医療機関が待ち時間対策をする場合、アプローチの仕方には大きく分けて2つあります。1つは、発生する待ち時間を患者さんにどのように快適に過ごしていただくかというアプローチ、もう1つは、待ち時間そのものを短くしようとするアプローチです。

当然、後者がうまくいって待ち時間が短くなれば、前者のアプローチを取る必要性も低くなりますが、医療機関の待ち時間を完全にゼロにすることは、完全予約制を取らない限り不可能です。そのため、一般的には両方の角度から、待ち時間対策を検討することが大切です。

前者の例としては、駐車場を増やす、待合室の席を増やす、待合室の環境を整える、時間をつぶすための書籍・雑誌・ディスプレイなどを設置する、院内に待ち時間の目安を表示するなどが考えられます。すなわち、主に「空間」を快適にすることで、患者さんが過ごす待ち時間を解決するということになります。

このアプローチにおいて診療予約システムができることは、待ち時間の目安を表示することです。これによって、患者さんが待ち時間がわからないことによって感じるイライラの低減が期待できます。ちなみに、表示する方法としては2種類あり、1つは院内ディスプレイに表示させる方法、もう1つは患者さんの予約サイトに表示させる方法です。前者では、全体の待ち時間はわかりますが、患者さん個人個人の待ち時間まではわかりません。一方、患者さんの予約サイトには、患者さんそれぞれの待ち時間が表示されますので、より便利で親切な情報ということになります。

それでは後者のアプローチ、すなわち、待ち時間そのものを短くする観点からはどうでしょうか。待ち時間を短縮するためには来院タイミングを平準化することが必須となります。よって、何らかの方法で来院タイミングをコントロールして平準化することが必要です。つまり、このアプローチでは、来院タイミングという文字通り「時間」をコントロールすることで待ち時間の問題を解決するということになります。

来院タイミングをコントロールする方法は2種類あります。1つは、受付順番制で診療予約システムを導入することです。もう1つは、受付順番制でなく予約制を採用することです。

まず前者の方法を見てみたいと思います。クリニックが診療予約システムを導入すると、患者さんは来院しなくてもクリニックの順番待ちができるようになります。したがって、患者さんは自分の順番が近づくまで、自宅で待機したり、外で時間をつぶすことができるようになります。それぞれの患者さんが自分の診察開始予定時刻まで来院しないという仕組みによって、全体の来院タイミングが分散し、院内待ち時間を短縮できるというわけです。

一方で、ネット予約ができない患者さんは今ままでどおり来院して順番をとらなくてはなりませんので、完全に全員の来院タイミングを平準化することはできません。もちろん、下記の例のように、小児科などではネット予約利用率をほぼ100%にすることによって、待ち時間対策に大成功されていることもありますが、残念ながら他の診療科であれば一定の限界があるということになります。

>> 三枝医院 導入事例

ところが、後者の予約制では、ネット予約ができなくとも電話予約・次回予約という別の方法でも予約が取れますので、理論的にはすべての患者さんの来院タイミングをコントロールすることができます。さらに言うと、予約制を導入すれば患者さんの来院タイミングが平準化・分散しますので、診療予約システムが無くても院内待ち時間を改善することが可能です。

一方で、予約制をとるということは、スタッフの予約受付業務が増えるということなります。そして、この点を解決するの診療予約システムということになります。すなわち、ネット予約できる患者さんには、ご自身で予約をしていただくことによって、予約受付業務の負荷を低減するということです。また、患者さん側にもメリットがあります。それは、ネット予約では、24時間予約が可能であるだけでなく、空き状況が可視化されるので、自分の予定といくつかの選択肢を比較しながら最適な予約が取れるということです。このように、診療予約システムは予約制をとることで増える業務を最小限にし、患者さんにも新たなメリットを付与することで、待ち時間対策をよりスムーズに行うのに役立ちます。

以上のように、クリニックの待ち時間対策において予約システムが果たす役割は、その活用の仕方によって変わってきます。特に予約制への移行の場合は、システムはむしろ補助的な役割を果たし、肝になるのは予約制の運用それ自体ということになります。当社では、予約制の中でも「時間帯予約制」という運用方法を推奨しており、豊富な運用ノウハウもございますので、待ち時間にお悩みの先生がいらっしゃいましたらお気軽にお問合せいただけれればと思います。

それではまた、次回のエントリーで。
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